歯周病は40歳以上では80%の人がかかっているといわれています。
歯周病は静かな病気ともいわれ、気づいたときには手遅れであったりすることもあります。
歯周病を放置すると心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わる事態におちいることもあります。




歯周病は自覚症状がないために静かに進行していきます。
炎症が起きると自分の免疫系の細胞がサイトカインという物質を出し歯の骨を溶かします。

■歯肉炎について

歯肉炎は炎症の初期で歯茎が赤く腫れる病気で、通常は3〜4日で治ります。
初期の歯周病である歯肉炎は国民の80%がかかっているといわれています。
歯茎が腫れた時は、痛みがない程度に磨くのがよいそうです。

■歯周病原菌について

口の中の歯周病原菌のなかでもクネクネ動いているのが悪玉で特にたちが悪いとされています。
歯周病原菌は歯の周りに残ったタンパクなどから出来たプラークをエサに増殖し、歯肉組織を破壊します。
赤く腫れるのは白血球などの免疫が働いた結果です。
そのまま放置して悪化するとニオイを発するようになります。
歯茎の奥に潜み血液をエサに増殖する歯周病原菌は、代謝の際にガスを発生させます。
これが口臭の原因になります。

■歯周炎について

通常、歯の根っこには歯槽骨(しそうこつ)という骨があります。
炎症が進んで下の骨が溶けてしまった状態を歯周炎(ししゅうえん)といいます。
40歳以上では40%の人がかかっているといわれています。
骨が半分くらい溶けている時に炎症の面積を測ると手のひらくらいになるそうです。

■歯周ポケットの深さ

・1〜3mm :正常
・4〜6mm :歯肉炎〜歯周炎
・6mm以上 :歯周炎

■サイトカイン

菌が体内に入ると免疫が働いて菌をやっけようとします。
このとき歯茎が腫れてしまいますが、それを放置すると身体はより強い免疫作用のあるサイトカインを作り出します。
しかしサイトカインは攻撃力が強く骨をも溶かしてしまいます。
サイトカインは手のひら大に広がった炎症部分から体内に侵入し、血糖値を下げるインスリンの効果を阻害してしまいます。
その結、果糖尿病の原因となります。



■歯周病と関係がある病気

・糖尿病
・アルツハイマー型認知症
・動脈硬化
・誤嚥性肺炎
・慢性腎炎
・脳血管疾患
・骨粗しょう症
・心疾患
・早産
・低体重児出産

●糖尿病と歯周病の関係
糖尿病とは血糖値を下げるインスリンの働きが弱まるなどして血管内の糖が多くなり過ぎてしまう病気です。
そのために心筋梗塞や脳梗塞などの血管系の危険な病気のリスクが高まります。

●動脈硬化と歯周病の関係
サイトカインが血管内の細胞を傷つけると、傷ついた場所に汚れが溜まり動脈硬化のリスクが高まります。

●認知症と歯周病の関係
炎症性の物質が脳に回ると認知症のリスクが高まります。

■歯周病セルフチェック

・歯茎の色が赤い、もしくはどす黒い
・歯の表面を舌でさわるとザラザラする
・歯磨きの時に歯茎から出血しやすい
・起床時に口がネバネバする
・歯の間に食べ物が挟まりやすい

3つ以上当てはまると歯周病の可能性が高いです。

■歯周病予防の正しい歯磨きの仕方

歯ブラシは力まず鉛筆を持つ感覚で持ちます。
1回に2本の歯に当てるようにします。
歯ブラシの角度は斜め45度、歯周ポケットの中に入れるよう意識します。
小刻みに20〜30回往復させます。

電動歯ブラシは時間短縮に効果的です。
毛先の細い歯ブラシは歯周ポケットに届きやすいのでより多くのプラークが落とせます。
歯ブラシの毛の硬さは歯を傷つけないよう「ふつう」がよいです。
届きにくい歯の隙間や奥歯には、歯間ブラシや奥歯専用の歯ブラシがよいです。
歯磨き粉の量が多いと泡が立ち過ぎてしっかり磨けないので、米粒から大豆程度の量でよいそうです。
歯磨きの回数は毎食後に磨くのがベスト。
20〜30往復させる磨き方は1回に8〜10分ほどかかるので、時間がない場合は1日1回丁寧に磨くのがよいです。
歯磨きの仕上げにフロスや歯間ブラシを使うのもよいです。
歯茎を傷つけないよう鏡を見ながら丁寧に行うとよいです。

きっちり磨いても歯垢や歯石は溜まるので、異常がなくても半年〜1年に1回は歯医者で診てもらうとよいです。
過去に歯周病にかかっていた人は2〜3か月に1回定期的に歯医者で診てもらうとよいです。