健康のためのトレーニングを正しいやり方で行えば、ケガを防ぎ大きな効果を得ることが可能です。
またそのことがトレーニングを継続させることにもつながります。
高齢者の筋肉トレーニングはゆっくり行うことがポイントです。
ウォーキングで動脈硬化の予防を行い、筋トレもプラスすることでより効果的なトレーニングになります。




■スクワットはゆっくり行う

速く行うと筋肉に負荷がかかっている時間が短くなってしまいます。
じわじわと曲げていくと筋肉にかかる時間が長くなり筋肉を鍛えるのに効果的です。
速く行って回数を多くしても効果は出ません。
また速い動作は関節への負担が大きくケガにつながります。
高齢者の場合はケガでトレーニングが続けられなくなると次第に筋肉が衰え、最悪の場合は寝たきりにつながる危険もあります。
つまり速いペースで量をこなすより、ゆっくり行い1回1回の質を高めることが大切になります。

■トレーニングは2〜3日に1回のペースで行う

筋肉はトレーニングを行うと筋線維が傷つきます。
これがいわゆる筋肉痛の原因です。
この傷ついた筋線維を修復するのに2〜3日かかります。
このときに線維が太くなり筋肉量が増えていきます。
トレーニングを行った翌日に筋肉痛がある場合は最低2日は休んだ方が良いです。

■高齢者のトレーニングのポイント

・ゆっくり行う
・量より質
・適度な休息

■筋力アップには筋トレで速筋を鍛えることがポイント

ウォーキングだけでは筋力アップに効果はないといわれています。
たとえ2時間毎日歩いていても筋肉の低下は予防できません。
筋肉を鍛えないと40代以降では1年に1%ずつ筋肉が減少していくと考えられています。

筋肉には速筋(そっきん)と遅筋(ちきん)があります。
ウォーキングを行っているときは遅筋(ちきん)を使っていますが速筋(そっきん)は休んでいます。
マグロなどの回遊魚は長距離を移動するため筋肉における遅筋(ちきん)・赤身の割合が多くなります。
ヒラメなどの白身魚は海を動きまわらず瞬発的に獲物を捕らえるため筋肉における速筋(そっきん)・白身の割合が多くなります。
速筋は遅筋に比べ加齢によって衰えやすいという特徴があります。
そのため筋力アップのためには筋トレで速筋を鍛える必要があります。

■ウォーキングで動脈硬化の予防

脳卒中は高血圧などによる動脈硬化が原因で、脳の血管が詰まったり破れたりする病気です。
高血圧の人ほど動脈硬化になりやすくなります。
動脈硬化を予防するにはウォーキングが一番効果的です。



■筋トレをする際は息を止めないでトレーニング

高齢者が筋トレをする際に力を入れようと息を止めることは危険です。
呼吸を止めた状態で力を入れると血圧が安静時から急激に上がります。
高齢者は安静時の血圧が高くなりがちなので、もともと高いところから上がると突然死の危険性が高まります。

■トレーニングと血圧

呼吸あり・なしでトレーニングを行った場合、血圧の上昇度は同じ負荷でも呼吸なしの方が40%高いといわれています。
呼吸すると血圧が上がりにくくなります。
血圧はトレーニングをすると急激に上がりますが、下がるときはゆっくりにしか下がっていきません。
トレーニングを数セット続けて行うと、血圧が高い状態からさらに急激に上がるため危険です。
トレーニングを数セット行う場合は、朝と夜に分けるなどして時間を空けた方が良いです。

■トレーニングの際は動物性タンパク質を積極的に摂る

筋肉を増やすためには筋肉の材料となる肉や魚などの動物性タンパク質を積極的に摂ることが大切になります。

■ゆっくり筋トレ法

・「ヒザ付き腕立て伏せ」正しい呼吸法で筋トレ
・「ゆっくりもも上げ」ウォーキング途中に簡単筋トレ
・「ゆっくりスクワット」回数より1回1回の質を重視する

●ヒザ付き腕立て伏せ(正しい呼吸法で筋トレ)
四つんばいの状態になり両手は肩幅よりやや広めの位置に置きます。
ヒザをつくことで負荷をやわらげ呼吸が意識してできるようになります。
3秒かけてゆっくりとヒジを曲げます。
下で1秒止まります。
3秒かけて元の姿勢に戻ります。
声を出して数を数えることで自然と呼吸ができます。
腕立て伏せは大胸筋を中心とした三角筋や上腕三頭筋を鍛えられます。
1日10回1セット、週3〜4回行います。

●ゆっくりもも上げ(ウォーキング途中に簡単筋トレ)
背筋を伸ばし太ももの前側に力を入れ3秒かけてももを持ち上げます。
上で1秒止まります。
3秒かけて元の姿勢に戻ります。
これを左右交互に行います。
ポイントは上げたももが地面と平行になる程度まで持ち上げることです。
バランスが上手く取れない場合はベンチや壁につかまって行うとよいです。
歩行能力や転倒防止に関係がある大腰筋(だいようきん)を鍛えることができます。
これをウォーキング途中に左右10回1セット行います。

●ゆっくりスクワット(回数より1回1回の質を大切にする)
脚を肩幅に開きます。
上半身を前に倒すように3秒かけてヒザを曲げます。
下で1秒止まります。
3秒かけて元の姿勢に戻ります。
このときヒザがつま先より前に出ないよう注意しましょう。
ゆっくりなのでケガの防止や筋肉に高い負荷がかかる時間を増やすことが出来ます。
ハムストリングや大腿四頭筋の筋力アップにつながります。
1日10回1セット、週3〜4回行います。