秋は咳(せき)に悩む人が多くなる季節でもあります。
咳(せき)の中には悪化すると息が止まって最悪死に至る場合もあります。
咳(せき)といっても様々あるので咳(せき)の症状を見極めることが大切になります。




■咳(せき)について

咳(せき)は気道に異物が入った際に取り除こうとする防御反応で起こります。
肺を清潔に保つために大切な機能を持っています。
呼吸器の病気で共通しているのは咳(せき)にあります。

■危険な咳(せき)の見極め方

症状が重要で、たんが出るか、たんの色はどうか、咳(せき)がいつ頃出るのか、咳(せき)の強さなど様々な症状から病気を区別します。

●咳(せき)の音
ゴホンゴホン、コンコン、エッヘン、ゲボゲボ

●たんの色や形状
透明なたん、黄白色のたん、泡状のたん

●どんな時に出るか
朝起きた時、運動した時、ラーメンを食べた時、お酒を飲んだ時、寝ている時、季節の変わり目、人と会話している時、緊張した時

■NO呼気検査

呼気中の一酸化炭素(NO)の濃度を測ります。

■喘息(ぜんそく)が原因の咳(せき)

喘息(ぜんそく)で気管支に広い範囲で慢性の炎症が起きている場合に高い数値が出たりします。
喘息(ぜんそく)とはアレルギー物質やカゼ、ストレスなどが引き金となり、気管支の内側に慢性的な炎症が起こり空気の通り道である気道が狭くなる病気です。
喘息(ぜんそく)の発作が起きると本来直径10mmほどの太さの気道が、炎症が強い場所では2mmほどに狭くなってしまいます。
喘息(ぜんそく)の初期はコンコンという乾いた咳が出るのが特徴です。
悪化すると粘り気のあるタンが出たり、呼吸の度にヒューヒューゼーゼーと気道が鳴る喘鳴(ぜんめい)という症状があらわれます。
また喘息(ぜんそく)は夜中から明け方にかけて咳が出やすく、ときには呼吸困難に陥ることもあります。
喘息(ぜんそく)の患者は全国で800万人と推定されていて、そのうち約7割が大人になってから急に発症しています。
喘息(ぜんそく)は呼吸が出来なくなり苦しみながら死ぬことさえある危険な病気でもあります。
特に季節の変わり目は要注意で、中でも秋は引き金となるカゼを引きやすくアレルギー物質も多く飛ぶので注意しましょう。

●喘息になりやすい体質
片親に喘息がある場合は約30%喘息になりやすくなり、両親に喘息がある場合は約70%喘息になりやすくなるといわれています。

●咳喘息(せきぜんそく)
咳喘息(せきぜんそく)とは、カゼを引いた時や季節の変わり目などに比較的症状の軽い咳が出る喘息をいいます。
咳喘息(せきぜんそく)の中の約3割が喘鳴(ぜんめい)を伴う症状の重い気管支喘息に移行するといわれています。

●ダニが喘息の原因となる
秋になるとアレルギー物質が飛びやすくなりますが中でもダニが喘息の原因になりやすくなります。
布団やカーペットなど家中のどこにでも潜んでいます。
ダニは高温多湿の夏に増え、涼しくなる秋に一気に死骸となります。
そして空気中に舞ったダニの死骸やフンを吸い込むことが喘息の引き金になります。
ダニによる喘息の対策の基本はこまめに掃除することです。
特にカーペットは裏側にも掃除機をかけることが大切です。



■呼吸筋を鍛えて喘息対策

肺は自力では動けないため周囲の筋肉の収縮によって呼吸しています。
そのため呼吸筋を鍛えて浅い呼吸を改善することが喘息対策にもなります。

■呼吸筋の鍛え方

腕を高く上に伸ばし、そのまま大きくゆっくりと回す程度の運動でOKです。
1日10回を目安に徐々に回数を増やすのがおすすめです。
涼しくなってきた時期に屋外での強度の運動は要注意です。
冷たく乾燥した空気を大きく吸い込むと気管支を刺激して喘息の発作を招くこともあります。
この時期に屋外で運動するときはマスクをして行うと保温・保湿効果が期待できます。

カゼなどのウイルス感染は気道を荒らしアレルギー反応を起こしやすくするので、カゼ予防やインフルエンザの予防も大切になります。

■肺機能検査

呼吸で肺に出入りする空気量などを測定して肺に必要な機能の低下がないか調べます。

■COPD(慢性閉塞性肺疾患)が原因の咳(せき)

COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは、肺がタバコなどの有害物質に長期間さらされることで組織の一部が壊れたり気管支が慢性的に炎症を起こした状態をいいます。
するとここから粘液が過剰に分泌されタンとなり、それを吐き出そうと咳(せき)が出やすくなります。
喫煙者は気管支が炎症を起こし過敏になっているためラーメンなどを食べた時に咳(せき)が出やすくなったりします。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)で肺機能が低下していくと息切れが強くなり運動量低下や筋肉量減少が起こり、最悪の場合は寝たきりを引き起こす危険もあります。
さらにはCOPD(慢性閉塞性肺疾患)で心疾患や脳卒中、肺がん、高血圧、糖尿病などの病気と合併する危険性が高まります。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は禁煙や薬物療法で病状を進行させないことが大切になります。

■後鼻漏(こうびろう)が原因の咳(せき)

後鼻漏(こうびろう)ろは鼻水が鼻の奥へと垂れ落ちて咳(せき)やタンの原因になります。
後鼻漏の原因となるのはアレルギー性鼻炎、蓄膿症などで、黄色っぽい鼻水を過剰に分泌します。
特に寝ているときは鼻水が喉の奥へと流れ込みやすく咳(せき)やタンが出やすくなります。

■心不全が原因の咳(せき)

心不全とは心臓のポンプ機能が低下して血液を十分に送り出せない状態のことをいいます。
寝ている姿勢は下半身の血液が重力の影響を受け心臓の方へと集まりやすくなります。
このとき心不全を患っていると気管支の先端に密集する毛細血管に血液が滞ってしまいます。
するとそこから血液中の水分が染み出し肺に水が溜まってしまいます。
この水分が泡状のタンとなり、ひどい咳(せき)や呼吸困難の症状としてあらわれます。

■緊張が原因の咳(せき)

緊張したときに呼吸のパターンが変わって咳き込むことがあります。

■逆流性食道炎が原因の咳(せき)

飲酒時の咳(せき)に胸焼けが伴う場合は逆流性食道炎の可能性があります。