■爪と健康

爪は健康と密接に関係しています。
爪にも様々な病気が起こり、身体の不調や病気のサインが現れることもあります。
また放置することで命の関わる危険な病気もあります。
爪の病気は専門性の高い領域なので医師の正しい診断のもと適切な治療を受けることが大切になります。




■爪について

爪は髪の毛と同様にケラチンというタンパク質で合成され、爪の根元にある爪母(そうぼ)と呼ばれる場所で作られています。
爪の表面は爪母を覆っている皮膚の状態に大きく影響されるため、何もなければ表面が滑らかな爪が伸びてきます。

指先の骨は指の途中までしかないため、そこに加わる力は爪が支えています。
手の爪は小さな物をつかんだり細かい作業をするのに大切で、足の爪は体重を支えてバランスをとるのに大切です。
手の爪がないと指先に力が入りにくくなり、小さな物をつかむことが難しくなります。
手の爪があると指先の感覚が鋭くなり小さな物をつかめるようになります。

足の爪は自身の体重を安定して支えると共につま先に力を入れて歩いたり、運動する際にも重要な役割を果たしています。

■爪の縦横の線

爪の縦の線は誰にでも出来るもので病気ではありません。
年齢と共に目立つシワのようなものになります。

爪に横に出来る線が出来る原因は色々ありますが、日常生活に問題がある場合があります。
爪の根元に手荒れや失神があると爪の表面に横線が入ることがあります。
爪の根元の皮膚の状態を良くすれば爪もきれいになってきます。
水仕事などの後は手のスキンケアをこまめに行い手荒れを改善し、湿疹がある場合は塗り薬で治療すれば爪の横線は徐々に消えていきます。

■スプーンネイル

スプーンネイルの原因として考えられるのが鉄欠乏性貧血です。
鉄欠乏性貧血になると爪が薄くなスプーン状に反ることがあります。
他にも甲状腺の病気が原因の場合もあります。
健康でも慢性的に力が加わると爪が反ることもあります。



■爪白癬(つめはくせん)

爪白癬(つめはくせん)は白癬菌に感染して起こり、爪が白く分厚くなったりします。
爪白癬は日本人の10人に1人がかかっているといわれ、きっかけとして多いのは足の水虫です。
足に出来る水虫を放置することで白癬菌が皮膚をつたって爪の中に侵入して発症します。
進行すると爪の広範囲に広がっていき爪全体が白くなり、靴に当たって痛みが起こったりします。
治療は出来るだけ初期の段階で行った方が良いです。
爪白癬はバスマットなどを介してうつる可能性が高いので共用するのを避け、頻繁に洗うようにした方が良いです。
ブーツや厚手の靴下で蒸れて菌が増殖しやすくなるので足は毎日洗った方が良いです。

■陥入爪(かんにゅうそう)

陥入爪(かんにゅうそう)とは、爪の角が皮膚に刺さり痛みや炎症を引き起こした状態です。
特に体重がかかりやすい足の親指などに生じます。
陥入爪(かんにゅうそう)の主な原因は短く切り過ぎる深爪(ふかづめ)です。
深爪(ふかづめ)になっていると爪の角が皮膚の中に埋没した状態になっているため、歩くたびに食込んで皮膚を傷つけやすくなってしまいます。
正しく爪を切ることが大切になります。
爪の角は十分に伸びるまで切らないようにし、角を残して四角い形になるように切ります。
爪の病気がある場合は皮膚科で切ってもらうことも重要になります。

■二枚爪

二枚爪とは爪が乾燥し割れた状態をいいます。
二枚爪の主な原因は爪の乾燥にあります。
過度の水仕事やネイルの除光液の使い過ぎなどで爪から脂質や水分が失われてめくれたり剥がれたりして二枚爪の状態になってしまいます。
二枚爪は爪の保湿ケアが重要になります。
冬場は乾燥するので塗り薬を使用して爪の乾燥を防ぐことが大切です。

■メラノーマ

メラノーマは皮膚がんの一種です。
爪を作る爪母(そうぼ)の中で皮膚の色に関係するメラノサイトという細胞ががん化して増殖して起こります。
その影響を受けると爪の成長と共に黒っぽい縦線が徐々に現れます。
メラノーマは1mmの厚さでも転移を起こすことがあります。
初期には痛みなどの自覚症状がないため放置しがちですが、メラノーマは悪性度が高い皮膚がんです。
黒っぽい縦線がしばらく消えない場合は病院を受診しましょう。
初期でも爪全体と周りの皮膚を切除し、そこに皮膚を植皮したりします。

■爪外来(2018年1月時点)

東京都新宿区
慶応義塾大学病院 医学部 皮膚科 専任講師
齋藤昌孝 医学博士

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