長く鼻の調子が悪くても放置する人が多くいますが、中には重篤な病気が隠れている場合や、ぜんそくを悪化させる場合もあるので鼻の症状が長く続く人は医療機関を受診しましょう。
慢性副鼻腔炎には好酸球性副鼻腔炎と非好酸球性副鼻腔炎があります。
好酸球性副鼻腔炎は好酸球が増加して炎症が起こり、非好酸球性副鼻腔炎には蓄膿症や副鼻腔真菌症があります。




■慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)について

慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)とは、鼻の周りにある副鼻腔という空洞の中に炎症が起こる病気をいいます。
場合によっては嗅覚障害が起こるなど日常生活に支障を来たす可能性もあります。

カゼを引いた直後の状態で、鼻水、鼻づまり、痛みなどが起こっているものを急性副鼻腔炎といいます。
急性副鼻腔炎は比較的短期間の薬の治療で治ってしまいます。
しかし薬で治った後も鼻づまりや鼻水が2ヶ月以上継続して続いている状態を慢性副鼻腔炎といいます。

■慢性副鼻腔炎の原因

慢性副鼻腔炎は主にカゼのウイルスや細菌感染などをきっかけに起こると考えられています。

■副鼻腔(ふくびくう)について

副鼻腔(ふくびくう)は鼻の周りにある空洞で、左右合わせて8つあります。
鼻の両側にあるのが上顎洞(じょうがくどう)、両目の奥にあるのがし骨洞(しこつどう)、眉間の近くにあるのが前頭洞(ぜんとうどう)、目の奥にあるのが蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)になります。
副鼻腔の中は薄い粘膜で覆われていて、正常な場合は空気で満たされています。
いずれも鼻腔とつながっているため細菌などが侵入しやすい場所ともなっています。

■好酸球(こうさんきゅう)について

好酸球(こうさんきゅう)とは白血球のひとつの種類で、寄生虫が体内に侵入した場合やアレルギー反応が起こったときに増加する細胞です。

■好酸球性副鼻腔炎(こうさんきゅうせいふくびくうえん)

好酸球性副鼻腔炎(こうさんきゅうせいふくびくうえん)とは、好酸球が増加して炎症が起こるものをいいます。
好酸球が副鼻腔の粘膜の中で増加することで起こるのが好酸球性副鼻腔炎です。
好酸球が副鼻腔は非常に治りが悪く、重症になると難病の指定がされるほどです。
好酸球が様々な刺激に対して反応して炎症を悪化させていると考えられています。



■ぜんそくと好酸球性副鼻腔炎

ぜんそくは慢性的な気道の炎症で、アレルゲンを吸入したり、寒冷の刺激を受ける、ストレスがある、運動するなど様々な刺激が原因で咳の発作が誘発されるといったような病気です。
好酸球性副鼻腔炎を合併するぜんそくは、子供の頃にある小児ぜんそくとはタイプが違いアレルギーではないと考えられています。
大人になってから発症したぜんそくと好酸球性副鼻腔炎はどちらも好酸球の炎症が同じように起こっていることから、ひとつの気道炎症とも考えられています。

好酸球は全身のどこにでも存在する細胞ですが、気道は外界の空気に触れる場所ですので様々な刺激を受けています。
そのため好酸球性の炎症は起こりやすい場所であると考えられています。

■非好酸球性副鼻腔炎(ひこうさんきゅうせいふくびくうえん)

非好酸球性副鼻腔炎(ひこうさんきゅうせいふくびくうえん)とは、蓄膿症であったり、カビが原因の副鼻腔真菌症(ふくびくうしんきんしょう)のことをいいます。

■蓄膿症(ちくのうしょう)について

蓄膿症(ちくのうしょう)は、ウイルスや細菌感染が原因で炎症が起こります。
カゼなどで副鼻腔に炎症が起こると急性副鼻腔炎になりますが、副鼻腔の炎症が長引いてしまうと膿が溜まって蓄膿症に移行してしまいます。
副鼻腔には排泄路がありますが、ここがウイルスや細菌の感染で塞がってしまうと膿が溜まったりします。
特に上顎洞を中心に膿が溜まるのが特徴となっています。

■副鼻腔真菌症(ふくびくうしんきんしょう)について

副鼻腔真菌症(ふくびくうしんきんしょう)とは、カビが原因で起こる副鼻腔炎をいいます。
カビは空気中に浮遊していて副鼻腔の中に入ると増殖して嫌な臭いを出したり、汚い鼻が出てきたりします。
副鼻腔真菌症は極稀に目や脳に進むことがあり、激しい頭痛や視力障害が起こることがあります。

■慢性副鼻腔炎の症状

・鼻水
・鼻づまり
・鼻茸(鼻ポリープ)
・嗅覚障害

蓄膿症では、黄〜緑色でねばねばした鼻水、鼻づまり、鼻茸、進行してから嗅覚障害が起こります。
副鼻腔真菌症では、片方から悪臭を伴う粘性の鼻水、鼻づまり、鼻茸ができる人もいます。
好酸球性副鼻腔炎では、黄色いのり状の鼻水、鼻づまり、鼻茸の多発、早期から嗅覚障害が起こります。
鼻水や鼻づまりの症状が2ヶ月以上続く場合は耳鼻咽喉科を受診しましょう。