中高年になってくると肩周辺の筋肉や腱などの組織のしなやかさが失われ、筋力や機能が低下するため肩こりや肩の痛みが起こりやすいといわれています。
ただし肩こりは病気が原因となっている場合もあるので整形外科等を受診して詳しい検査を受けることも大切です。
肩こりは肩甲拳筋・僧帽筋・菱形筋などの肩周辺の筋肉の疲労が肩こりの原因になっていることが多いです。
姿勢の悪さも肩こりの原因となるので正しい姿勢をとることも肩こり改善に大切です。




■肩こりの原因となる筋肉

首の裏側・首の付け根から肩にかけて・背中の肩甲骨の内側に症状がある場合は、肩こりの可能性があります。
肩から上腕部にかけて症状がある場合は、五十肩や腱板断裂の可能性があります。

首の後ろ肩甲拳筋(けんこうきょきん)と僧帽筋(そうぼうきん)があります。
首から肩にかけては僧帽筋(そうぼうきん)があります。
肩甲骨の内側には菱形筋(りょうけいきん)と僧帽筋(そうぼうきん)があります。
大人の場合、腕の重さは片方で5〜6kgあり、腕の重みを引き上げているのが肩甲拳筋・僧帽筋・菱形筋になります。
これらの筋肉に疲労が溜まって肩こりが起こります。

■肩こりを起こしやすくする要因

・運動不足
・肩の使いすぎ
・長時間の同一姿勢
・悪い姿勢

■猫背の悪い姿勢が肩こりの原因となる

肩こりの原因となる悪い姿勢が猫背の姿勢です。
猫背の姿勢は首や腕を引き上げるために肩の筋肉(肩甲拳筋・僧帽筋・菱形筋)に余分な負担がかかります。
良い姿勢のポイントは、骨盤の適度な前傾になります。
猫背の人の多くが骨盤が後傾しています。

■正しい立ち姿勢で肩こり改善

ひざを伸ばします。
おへその下(約5cm)部分の腹筋に力を入れて骨盤を立てます。
軽く肩甲骨を後ろに引き胸を張ります。
軽くアゴを引きます。
頭頂部が真上から引っ張られている感覚で背筋を伸ばします。
横から見たときに耳・肩・骨盤・ひざ・外くるぶしの中心が一直線になるように立ちます。

■正しい座り姿勢で肩こり改善

イスに浅く腰掛けます。
骨盤を立てて背筋を伸ばします。
軽くアゴを引きます。
パソコンなどを使用するときは、目線が20〜30度下に向くようにします。
イスの高さは、ひざと股関節が水平になり、かかとが浮かないことが目安になります。

長時間座り続けていると首・肩・腰に負担をかけ、腰痛や肩こりの原因となります。
少なくとも1時間に1回は立ち上がって背伸びをしたり、歩き回ったりすると腰痛や肩こりの予防につながります。



■肩こり改善体操1

肩の上の部分を手のひら全体で包むように押さえます。
そのまま肩をゆっくりと上げて3秒間保ち、ゆっくり下ろします。
これを繰り返します。
この体操により僧帽筋をゆるめる効果が期待できます。

■肩こり改善体操2

耳の後ろの骨の丸く出っ張った部分を親指で圧迫し、他の4本の指は頭を包み込むように当てて支えます。
親指の部分を支点にしてアゴを突き出すようにゆっくり上げて3秒間保ち、ゆっくり下ろします。
首を反らし過ぎないように注意しましょう。
これを繰り返します。
肩甲拳筋・胸鎖乳突筋・僧帽筋の付け根をほぐす効果が期待できます。

■肩こり改善体操3

仰向けに寝て両ヒザを立てます。
右側の足を上げてヒザの裏側を両手で軽く支えます。
この状態から右ヒザを右胸に近づけるようにお尻をゆっくり上げて3秒間保ち、ゆっくり下ろします。
これを繰り返し、反対側も同様に行います。
反対側の足でふんばらないように行いましょう。
腹筋や背筋が適度に鍛えられ、お尻や背中の筋肉のストレッチにつながります。

■肩こり改善体操4

肩幅に足を開いて立ちます。
股関節とヒザを適度に曲げます。
少し股関節が後ろに引き込まれるような形で骨盤と体幹を前傾させます。
両手をみぞうちのあたりに当て、そこから肩甲骨を後ろに引き付けるようにします。
背骨が軸になり回転するように上半身をゆっくり左右にひねります。
これを繰り返します。
体幹の筋肉・僧帽筋・菱形筋を鍛えて胸部をストレッチします。

■肩以外の病気が原因

・心臓の病気
・脳動脈瘤
・歯列接触壁
・眼けん下垂

生活習慣の見直しや体操を続けても頑固な肩こりが続く場合は病気の可能性があるので専門医を受診しましょう。

●心臓の病気が肩こりの原因
関連通として心臓以外の場所に痛みやこりなどの症状を感じることがあります。
突然の肩こりや胸の締めつけ感をともなう肩こりは心筋梗塞や狭心症の可能性があります。

●脳動脈瘤が肩こりの原因
脳の血管にこぶが出来て、そのこぶにより神経が圧迫されて頭痛、目の違和感、肩こりなどの症状を感じることがあります。

●歯列接触壁が肩こりの原因
無意識のうちに歯を噛みしめることで、噛む筋肉・首の筋肉・肩の筋肉にこりが起こることがあります。

●眼けん下垂が肩こりの原因
眼けん下垂とは、加齢やハードコンタクトレンズを使い続けることにより上まぶたを引き上げる筋肉が低下してまぶたが下がる病気です。
視界を得ようとして目を開こうとしたり首を反らしたりすることにより肩こりが起こります。