ファスティングとは医学的断食療法をいい、一時的に食事を制限する治療法をいいます。
ファスティング・医学的断食療法には、空腹感がない、つらくない、最後はさわやかになるといったメリットがあります。
断食中はゆったりした気持ちでいることがポイントで、リバウンドを防ぐことにつながります。
ファスティング初期には体内の糖が底をつき眠気が起きることがありますが、その後は脂肪を分解してケトン体という物質に変えて使われ始めてダイエットにつながっていきます。
家庭でプチ断食を行う場合は、1日のうち1食抜いたり、1週間のうち1日だけ抜く程度のプチ断食を行った方がよいです。




■ファスティングによる体の変化

人間の体を作る細胞は血液が運んでくる糖分を主なエネルギー源としています。
しかしファスティングで食事を抜くと血液中の糖分が減少します。
すると細胞は飢餓状態になり甘味に敏感になり味覚の変化が起こってきます。
そして糖分が無くなると、細胞は生き残るために蓄えていた脂肪をエネルギー源として消費するように変わっていきます。
つまり血液中の糖分が無くなれば脂肪が燃焼し始め、ダイエットにつながっていきます。

■ファスティングのルール

医師が指示するまで食べ物を摂らない
毎日2L以上の水かお茶を飲む

■断食中はゆったりした気持ちでいることがポイント

減量に成功するのはリバウンドを防ぐことにあります。
そのため運動などはせず、ゆったりした気持ちでいることがポイントになります。
ダイエットに失敗しリバウンドを起こす大きな原因は「ダイエットは辛い」という記憶が脳に刻み込まれることにあります。
辛い記憶を残さずダイエットは心地よいという記憶だけを脳に残すことがリバウンドを防ぐことに有効です。
脳をリセットするには仕事などを忘れてリラックスすることも大切になります。

■ファスティング初期の眠気

ファスティングの初期には強い眠気を感じることがあります。
開始から20時間ほど経つと体内に残っていた糖が底をつき脳のリセットが始まって眠気に襲われます。



■ケトン体が生成され脳が活発化

糖の蓄えは半日分くらいしかないので、最初の半日ぐらいが一番血糖が下がってつらくなります。
その後脂肪を分解してケトン体という物質に変えて生きていきます。
細胞が糖分ではなく脂肪を分解するようになると、肝臓でケトン体という物質が作られるようになります。
脳細胞は糖分しか栄養にできないですが、唯一の例外がケトン体で、ケトン体が糖と同じく脳のエネルギーとなります。
そのため脳の働きが再び活発になります。

■薄味で最低限必要な食事の量を体で覚える

断食は前半が断食期間で、後半が復食期間になります。
一度絶食すると薄味の美味しさが分かり、最低限必要な食事の量も体で覚えられます。
そしてその基準を持つことがリバウンドを防ぐために大切になります。

■ファスティングのポイント

●味覚をリセットして薄味に慣れる
●食欲をリセットして少食に慣れる
●代謝をリセットして体内にケトン体を作り脂肪を効果的に燃焼させる

■家庭でのプチ断食のポイント

本格的な断食は専門施設や専門家の指導のもとで行った方がよいです。
家庭で行う場合は、1日のうち1食抜きのプチ断食や、1週間のうち1日だけ抜く程度のプチ断食を行った方がよいです。
ポイントは食事を抜くことではなく復食という部分が要注意です。
家庭で絶食する場合は、復食の1食目を普通の半分の量にするとよいです。

■ファスティング・医学的断食療法のエキスパート(2017年1月時点)

五色県民健康村健康道場(洲本市五色町)
笹田 信五(ささだ しんご)健康医学・心療内科 医師
神戸大学医学部大学院卒業後ドイツに渡り分子生物学を学び、帰国後は病気を予防するための健康医学を研究。