世の中にある全ての物質がアレルギーを起こす物質のアレルゲンになるともいわれています。
今は症状がなくても何らかのアレルギーを持っている可能性があります。
日本人の4人に1人がダニアレルギーを持っているといわれています。
Tレグ細胞はアレルギーを起こす物質をうまく抑え込んでくれると考えられています。
幼少期に様々な物質に触れることで、それぞれの物質に対するTレグ細胞を作りやすい身体になると考えられています。
大人でも舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)によるアレルギー治療法があります。




■アレルギー性鼻炎について

アレルギー性鼻炎とは、何らかのアレルギーの原因物質アレルゲンが鼻の粘膜へ侵入することで鼻水・鼻づまり・くしゃみなどを起こす病気をいいます。

■気管支喘息(きかんしぜんそく)について

気管支喘息(きかんしぜんそく)とは、肺の中の空気の通り道である気管支に炎症が発生し、気道が狭くなることで空気が吸いづらいなどの喘息症状が起こる病気です。

■冬場でもダニアレルギーに要注意

アレルギー性の気管支喘息のほとんどがダニやハウスダストだといわれています。
近年の住宅は暖房や高い気密性で冬場でも室温は温かく保たれているため、冬になってもダニがいなくなることはありません。
冬のダニがいる場所はソファーや絨毯のホコリの中だけではありません。
タンスの奥などから出してきた膝掛けやマフラーなど、毛の長い布製品などにも生息しています。
洗濯もしないで使用してしまうとダニアレルギーを悪化させる危険性があります。

■ダニの死骸やフンがアレルゲンになる

ダニの死骸やフンの方が粒子が細かいので気道の奥まで入りやすく、気管支喘息の原因となりやすいといわれています。
夏場に大量発生したダニの死骸やフンの量が最も増えるのが10月以降の秋になります。
乾燥し過ぎた環境では、ダニの死骸やフンは水分が無くなって軽くなり空気中に浮遊し肺に吸い込みやすい状態になります。



■Tレグ細胞について

Tレグとは、Tレグ細胞という身体の中にある細胞の一種です。
Tレグ細胞がアレルギーを起こす物質をうまく抑え込んでくれると考えられています。

花粉症の人の場合、体内に花粉が入ってくると花粉自体は身体にとっては無害なものにもかかわらず、免疫細胞が病原菌などと同じ有害なものと誤って判断して体外に排出しようと咳やくしゃみといったアレルギー症状を起こしてしまいます。
しかし体内のTレグ細胞が正常に働けば、入ってきた花粉を有害物質と誤って反応している免疫細胞に花粉は無害だと働きかけ、誤りを正すことでアレルギーを抑えてくれると考えられています。

幼少期に様々な物質に触れ合いその物質が体内に入ることで、それぞれの物質に対するTレグ細胞を作りやすい身体になると考えられています。
そのTレグ細胞は大人になっても作られ続けアレルギーから身体を守っていると考えられています。

これまで一般的に離乳食にアレルギーを起こしやすい食品は避けた方が良いといわれていましたが、現在では医師の指導のもと出来るだけ色々な食品を早くから食べた方が良いといわれています。

■Tレグ細胞を増やす方法

Tレグ細胞を増やす方法は、アレルゲンを体内に入れて吸収することと考えられています。
アレルゲンを体内に入れるため、アレルギー症状が出る可能性があります。
そのためアレルギー症状が出ない少量を専門医が見極めて行う治療法になります。

■錠剤をなめて体内にアレルゲンを入れる

ダニ由来のエキスを抽出して作られてたダニアレルギー専用の錠剤を使用します。
1日1回舌下に置き、そのまま1分間放置し、飲み込みます。

●舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)によるアレルギー治療
Tレグ細胞は、ダニ専用、スギ花粉専用などそれぞれのアレルゲン専用の物が存在しています。
そのためそれぞれのアレルゲンを吸収しないとTレグ細胞は増えません。
現在は特に日本人に多いダニとスギ花粉の2つのアレルギー治療が保険適用となっています。
それぞれの錠剤を3〜5年間服用し続けることでTレグ細胞をゆっくり増やし、最終的にはアレルギーの完治を目指します。
勝手にアレルゲンを服用するのは大変危険なので、専門医に相談のうえ正しい治療を行うことが大切です。

●スギ花粉症の舌下免疫療法
スギ花粉の人は6月から12月の間に治療を始めた方が良いそうです。
人によっては比較的早く効いてくる人もいて、早期に効果が表れれば来春に症状が緩和される可能性があります。

■アレルギー治療の名医(2016年12月時点)

昭和大学病院 呼吸器・アレルギー内科
相良 博典(さがら ひろのり)教授
アレルギーによる気管支喘息の治療・研究の第一人者で、日本アレルギー学会が作成した喘息治療ガイドラインを取りまとめた医師でもあります。