■首の痛みの病気による原因

・頚椎症(けいついしょう)
・頚椎椎間板ヘルニア
・首の骨への癌転移
・感染症

●癌の転移による首の痛み
安静時にも首の痛みがある場合は、首の骨への癌転移や感染症の可能性があります。
乳癌、肺癌、前立腺癌、腎癌、甲状腺癌などが首や背骨の骨に転移しやすいといわれています。
首の痛みの原因が癌の転移による場合は、急激な痛みやしびれが起こることが多いとされています。

●感染症による首の痛み
首の痛みの原因が感染症による場合は、高熱が出ることが多いです。
感染症は、抵抗力の低下している高齢者、糖尿病をもっている人、癌の治療を受けている人、リュウマチで免疫抑制剤を使用している人などに比較的多いといわれています。
感染症による首の痛みは、細菌が首のあたりで繁殖するために起こります。
黄色ブドウ球菌による感染が多く、その他にも結核菌、緑膿菌、大腸菌が感染症の原因となることがあります。
早く診断できれば抗菌剤の薬で比較的治癒する人もいます。



■脊髄や神経根の圧迫による首の痛みのメカニズム

首の骨の頚椎(けいつい)は、背骨・脊椎の上の部分になります。
背骨は小さい骨が積み重なってできていますが、上から7個分の骨を頚椎といいます。
一つ一つの骨の間には、衝撃をやわらげるクッションの役割をしている椎間板(ついかんばん)があります。
骨の中央のところには脊柱管(せきちゅうかん)というトンネル状の空間があり、その中を神経の束である脊髄(せきずい)が通っています。
脊髄からたくさんの神経が枝分かれしていて、骨と骨の隙間から外に出ているものを神経根(しんけいこん)といいます。
脊髄や神経根が圧迫されることによって痛みやしびれが起こります。

腕の神経は首を通って手に伝わっています。
そのため首の神経が圧迫されると指や腕に症状が起こります。

■頚椎症(けいついしょう)による首の痛み

椎間板が弱ると、その周りに骨棘(こっきょく)といった骨の変形が起きてきます。
この骨棘が神経を圧迫して首の痛みが起こります。

■頚椎椎間板ヘルニアによる首の痛み

椎間板自体の状態が少し弱くなった場合に、椎間板の外側の部分に亀裂が入ることがあります。
椎間板の中にはゼリー状の髄核(ずいかく)というものがあり、椎間板の後方に亀裂が入ってそこから飛び出ると神経を圧迫して首の痛みやしびれの原因になります。
進行すると首の痛みよりも手や足の症状が強くなってきます。

■脊髄を圧迫された時の症状

・両方の手足のしびれや感覚の鈍さ
・ボタンの留め外しがしにくい
・箸が持ちにくい
・文字が書きにくい
・歩きにくい
・頻尿
・残尿感

頚椎症(けいついしょう)の人に脊髄の症状が出やすいといわれています。
頚椎症は50代以上に多くなっています。



■神経根を圧迫された時の症状

・片方の肩・腕・指の強い痛み
・片方の肩・腕・指に電気が起こるようなしびれ
・腕・指の筋力低下

頚椎椎間板ヘルニアの人に神経根の症状が出やすいといわれています。
頚椎椎間板ヘルニアは30代~50代の人に多くなっています。

■頚椎症・頚椎椎間板ヘルニアの治療法

治療は適切なタイミングで行うことが非常に重要になるので、症状が重くなる前に治療を受けることが大切です。
治療法としては大きく分けて保存療法と手術療法があり、多くは保存療法で対処できます。

●保存療法
・薬物療法
 非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)、神経障害性疼痛治療薬、オピオイド
 アセトアミノフェン、筋弛緩薬、ビタミン薬、血行改善薬

・生活指導
 首に負担のかかる生活の改善、枕の改善

・装具療法
 頚椎カラーなどで首の動きを制限

・温熱療法
 赤外線などを使って首を温め血行を改善

・神経ブロック
 局所麻酔薬やステロイド薬を注射

●手術療法
・椎弓形成術(ついきゅうけいせいじゅつ)
 首の後ろから切開し、椎弓に切れ目を入れて圧迫を軽減。

・前方除圧固定術(ぜんぽうじょあつこていじゅつ)
 のどの前の方から手術し、ヘルニアや骨棘を直接取り除きます。

■首の痛みの名医(2014年9月時点)

自治医科大学 教授 整形外科
竹下 克志(たけした かつし)先生
首の痛みの診断や治療のエキスパートです。

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