急性膵炎とは膵臓が分泌する消化液の膵液が内部で溢れて膵臓自体を溶かしてしまう病気。
急性膵炎の治療は痛みと炎症を抑える薬を点滴して膵臓が回復するのを待ちます。
胃のあたりの痛みに加えて背中の左側が痛む場合は急性膵炎の可能性があります。
アルコール性急性膵炎は多量のアルコールの飲酒で膵液の出口が塞がれて膵液が排出されず発症する病気。




■膵臓(すいぞう)について

膵臓(すいぞう)は食べ物の消化を助ける臓器の一つです。
口から入った食べ物は、まず胃の中で分解されます。
そしてその先にある十二指腸で膵臓と胆嚢(たんのう)から分泌される消化液で溶かされ、さらに細かく分解されます。

■急性膵炎(きゅうせいすいえん)について

急性膵炎(きゅうせいすいえん)とは、膵臓が分泌する消化液の膵液(すいえき)が何らかの原因で内部で溢れてしまい、膵臓自体を溶かしてしまう病気です。
さらに進行すると、漏れ出した膵液が周りにある他の臓器までも溶かしてしまいます。

■急性膵炎の治療法

急性膵炎の治療は、痛みと炎症を抑える薬を点滴し、膵臓が回復するのを待つしかありません。
食事を摂ると膵液が分泌されてしまうため、食べ物はおろか飲み物すら口にすることができません。
膵臓が回復するまで一切の食事と飲み物が禁止されます。

■膵臓と糖尿病

膵臓は強力な消化液を分泌する他に、血液中の糖分を細胞に運ぶインスリンなどの重要なホルモンも分泌しています。
そのため膵臓が機能しなくなると消化液だけではなくインスリンも分泌されないため、糖尿病になってしまう可能性もあります。

■決まった時間に食事をして急性膵炎を予防

膵臓は通常食事を摂った後に膵液を出すようにプログラムされています。
そのため毎日決まった時間に食事を摂り、膵液を規則正しく分泌して膵臓の負担を減らすことが急性膵炎の予防につながります。



■急性膵炎は診断が難しい

膵臓は胃の裏側に隠れているために検査しづらく、診断が非常に難しいとされています。
また膵臓は軟らかく形が変わりやすいため、検査で正確に診断することが難しくなっています。

■急性膵炎かどうかの見分け方

●背中が痛む
膵臓は胃の裏側の背中に近い方にあるため、急性膵炎の時には胃のあたりの痛みに加えて、背中の左側が痛むことが多いです。

●身体を丸めて前屈みになると痛みが和らぐ
急性膵炎の場合は、身体を丸めて前屈みになると痛みが和らぐことがあります。
これは背骨による膵臓への圧迫が弱まるためです。
反対に身体を反らすと、背骨による膵臓への圧迫が増すために痛みが強くなる傾向があります。

■急性膵炎の主な原因

・胆石
・アルコール
・持発性(原因不明)

■胆石(たんせき)による急性膵炎

胆石(たんせき)とは、胆嚢(たんのう)に蓄えられている消化液の胆汁(たんじゅう)が何らかの原因で石のように固まったものをいいます。
胆石が胆管(たんかん)という道を通って胆嚢の外へ出て行く場合があります。
この胆管は膵液の通り道と合流しているため、もし胆石がこの出口部分に詰まってしまうとも同時に膵液の通り道も塞いでしまうことがあります。

■アルコール性急性膵炎について

アルコール性急性膵炎とは、急激に摂取された多量のアルコールの刺激によって膵液の出口が塞がれてしまい、膵液が排出されず発症する病気です。
アルコール性急性膵炎は、日常的に飲酒している人が普段より多く飲んだ時に発症しやすいといわれています。
また飲酒後に短い時間で発症しやすいともいわれています。
1日60g以上のアルコールを摂取すると、アルコール性急性膵炎のリスクが上がるといわれています。
ビールなら中ビン3本程度、日本酒なら2合半程度、ワインならグラス5杯程度になります。