■スポーツ外傷によるひざの痛み

スポーツ外傷は、ジャンプ、着地、急な方向転換、体の接触など、ひざに大きな衝撃がかかることによって生じることが多くあります。
スポーツ外傷の代表的なものには、半月板損傷(はんげつばんそんしょう)や靭帯損傷(じんたいそんしょう)などがあります。
サッカー、バレーボール、ラグビー、バスケットボール、スキー、野球など様々なスポーツで生じます。
スポーツ外傷は、10代や20代のクラブ活動を積極的に行っている若い選手に多いですが、最近では中高年でも増えてきています。




■半月板(はんげつばん)について

太ももの骨と脛(すね)の骨の間に半月板(はんげつばん)という組織があります。
半月板は上から見ると内側と外側に三日月の形をした組織が1つずつあります。
半月板は関節の軟骨と軟骨の間にあって、関節にかかる衝撃を減らすクッションの役割をしています。

■半月板損傷(はんげつばんそんしょう)について

ひざに大きな力が掛かると半月板に裂け目が生じます。
半月板が正常な位置にズレてしまうと、軟骨を削ったり周りの滑膜を刺激したりし、水が溜まったり痛みが生じたりします。
場合によっては関節の間に半月板が挟まったりして、強い痛みを生じることもあります。

●半月板のロッキング
半月板のロッキングとは、スポーツの動作に伴って半月板が元あった位置から前にズレてしまい、骨と骨の間に挟まって元の位置に戻らなくなってしまうことをいいます。
こうなるとひざを完全に伸ばせなくなったり、ひざが完全に曲がらなくなったり、強い痛みが生じたりします。
この状態で無理をすると変形性ひざ関節症という状態に進行することもあります。

■半月板損傷の治療

ケガをして損傷形態がそれほど悪くなく、また症状もそれほどひどくない場合は少しずつ動かしていき、ひざの腫れや痛みが取れれば除々に筋力訓練などを始め、ジョギングなどのスポーツ動作を行って復帰できる場合もあります。

●関節鏡手術による半月板損傷の治療
なかなか症状が改善しない場合、半月板のロッキングが起きた場合は、関節鏡を使った手術を行います。
手術後は日常生活にすぐに戻れます。
軽い運動が可能になるには1~2ヶ月かかり、スポーツへの復帰には3ヶ月以上かかってきます。
ただし場合によっては半年~1年ほど完全な状態に戻らないということもあります。



■靭帯損傷(じんたいそんしょう)について

ひざは平らな骨の上に丸い骨が乗っているため安定性が悪いので、骨と骨をつないでいる靭帯が大事になってきます。
ひざの靭帯には、内側側副靱帯(ないそくそくふくじんたい)、外側側副靱帯(がいそくそくふくじんたい)、前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)、後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)の4つがあります。
スポーツ動作では内側側副靱帯を痛めるケースが多いです。

■内側側副靱帯の治療

通常、内側側副靱帯は手術をしなくてもスポーツ復帰ができるケガになります。
ケガをすると腫れてくるので3~4ヶ月は冷やして患部を圧迫し、炎症を広げないようにします。
その後痛みが引いたら、曲げ伸ばしの練習や筋力訓練を始めていきます。

■前十字靭帯の治療

●前十字靭帯の再腱手術
前十字靭帯の再腱手術には、ひざのお皿のところにある膝蓋腱(しつがいけん)を骨付きで取って移植する手術法と、ハムストリングスの腱を取って束ねて元の靭帯に移植する手術法があります。
入院期間は7~10日ほどになります。
約3ヶ月でジョギングなどの筋力訓練を開始し、スポーツへの復帰は8ヶ月以上かかります。

■スポーツ外傷・半月板損傷・靭帯損傷の予防のポイント

・基礎練習で基本動作を身に付ける
・準備運動を十分行う
・疲労が蓄積しているときは無理をしない

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