腎臓は血液中の老廃物をろ過するフィルターの役割を果たすだけではなく、体内水分量の調節、物質バランスの調節、血圧のコントロール、血液を弱アルカリ性に保つ働きもしています。
腎臓病は自覚症状がほとんどありません。
腎臓病が悪化して腎不全になると週に3回の人工透析や腎移植が必要になってしまいます。
腎臓病のサインである「尿」「むくみ」「血圧」に注意し早期発見することが大切です。




■腎臓について

腎臓は背中側の腰の上あたりに位置し、そら豆のような形をしていて、握り拳ほどの大きさの臓器です。
腎臓の働きとしては、血液中の老廃物をろ過するフィルターの役割をしています。
腎臓は糸球体(しきゅうたい)と呼ばれる毛細血管の集まりで、糸球体で老廃物をこしています。
腎臓に流れる血液の量は、臓器で最も多いといわれています。
その量は1分間に約1リットルにもなります。
心臓が全身に送り出す血液の約1/4が腎臓に流れ込んでいます。
腎臓は悪化しても自覚症状がほとんどないという危険性があります。
腎臓は障害を起こすと極めて治りにくいため、早期発見が大切になります。
そのため腎臓病のサインである「尿」「むくみ」「血圧」に注意することが重要です。

■腎臓の働き

・老廃物の排泄
・体内水分量の調節
・物質バランスの調節
・血圧のコントロール
・血液を弱アルカリ性に保つ

●血液中の老廃物の排泄(腎臓の働き)
食べ物から取り出したエネルギー源は血液によって全身に送られます。
しかしエネルギーは使われるときに老廃物も出ます。
この老廃物を腎臓がろ過したものが尿です。
腎臓の中にある糸球体は約100万個あります。
直径1.2ミリの毛細血管から血液をろ過して老廃物を尿として排泄します。

●体内水分量の調節(腎臓の働き)
人間の体は約60兆個細胞でできています。
その60%は水分が占めています。
汗を大量にかくなどして体内の水分量が減少すると尿の量を減らします。
逆に水分の量が多過ぎたときは尿の量を増やし体外に排出し、体内の水分量を調節しています。
そのため腎機能が低下すると体内の水分調節に異常が起こり、余分な水分が体内に溜まりやすくなってしまいます。
この溜まった水分がむくみとなって現れます。

●血圧のコントロール(腎臓の働き)
腎臓は血圧をコントロールするホルモンを作っています。
そのため腎臓に異常があると血圧を調節する機能が低下し、高血圧になりやすくなってしまいます。

●物質バランスの調節(腎臓の働き)
体液にはカリウム・ナトリウム・リン・尿酸など様々な成分が溶けています。
この量やバランスを調節しているのが腎臓です。
そのため体液のバランス調節ができなくなると、手足のしびれ、むくみ、筋力低下、イライラなどの症状が起こります。

●血液を弱アルカリ性に保つ(腎臓の働き)
通常、血液は弱アルカリ性に保たれています。
その値を示すのがpHです。
pHの値が小さくなって酸性に傾くと、疲労感や吐き気を感じるようになり、最悪の意識を失ってしまうこともあります。
pHの値が大きくなってアルカリ性に傾くと、筋肉のけいれん、ひきつりなどの症状を起こします。



■尿の色と腎臓病

・淡い黄色・ほぼ透明:健康
・オレンジ色:大量に汗をかいた後やビタミン剤を飲んだときに出る
・緑色:肝臓の病気が考えられる
・白く濁る:腎臓や膀胱にバイ菌が入り感染や炎症を起こしている可能性がある
・赤・黒色:腎臓から尿道までの間で出血が起こっている可能性がある

■尿のにおいと腎臓病

健康な尿のほとんどはにおいがありません。
ツンとした刺激臭や甘酸っぱいにおいがしたら腎臓や尿路の炎症や糖尿病の疑いがあります。

■尿の状態と腎臓病

尿の泡立ちは尿にタンパク質が混ざっていることで起こります。
腎機能が低下している疑いがあります。

■むくみと腎臓病

・まぶたが腫れぼったい
・指輪が入らない
・靴がきつく感じる
・靴下のゴムの痕がなかなか消えない

むくみとは体の一部に余分な水分が溜まった状態をいいます。
腎臓に異常があると、体内の水分量の調節が狂ってむくみとなって現れます。

■血圧と腎臓病

血液をろ過するフィルターである腎臓は、血管の塊のような臓器です。
そのため高血圧で血管が傷付くと動脈硬化が進行し、腎機能も低下してしまいます。
高血圧患者の約3割の人に腎障害がみられます。
腎臓には血圧をコントロールする役割もあるため、腎機能が低下すると高血圧を引き起こす場合もあります。
血圧を下げるためにも、塩分を控えた食事、適度な運動をするなどし、安定した血圧を保つことが腎臓病予防にも大切です。

■CKD

CKDとは慢性腎臓病のことをいいます。
CKD(慢性腎臓病)は自覚症状がほとんどなく、尿タンパクが出て見つかることがあります。
むくみや高血圧などの症状が現れ進行すると、脳卒中や心筋梗塞のリスクも高まります。
酒量を控え、適度な運動をするなどして生活習慣を改善することが腎臓病予防につながります。

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