女性の尿もれは腹圧性尿失禁と過活動膀胱による切迫性尿失禁に分けられます。
腹圧性尿失禁は骨盤低筋訓練が有効です。
過活動膀胱には良く効く薬があるので、恥ずかしがらずに病院を受診することが大切です。
尿もれから開放され快適な生活を送りましょう。




■尿もれが起きない仕組み

膀胱(ぼうこう)、膣(ちつ)、直腸(ちょくちょう)などは、骨盤低(こつばんてい)という筋肉や靭帯で支えられています。
健康な人では、膀胱に強い腹圧がかかっても骨盤低が尿道を支えている上に、尿道を締める尿道括約筋(にょうどうかつやくきん)という筋肉も収縮するので、膀胱の出口が塞がれて尿がもれない仕組みになっています。

■腹圧性尿失禁(ふくあつせいにょうしっきん)について

妊娠、出産、加齢、肥満などが原因で骨盤低に負荷がかかったり傷んだりすると、骨盤低が緩んでしまいます。
骨盤低が緩むと、膀胱や膣などが少し後ろに倒れ込んだような状態になってしまいます。
この状態で膀胱に腹圧がかかると、膀胱の出口が広がって尿もれしやすくなってしまいます。
さらに尿道や括約筋も締まりにくくなり、尿もれが起こってしまいます。
これが腹圧性尿失禁(ふくあつせいにょうしっきん)です。

■腹圧性尿失禁が起こる時

・せき
・くしゃみ
・笑う
・スポーツ
・重い物を持つ
・急に立ち上がる
・歩く

■過活動膀胱(かかつどうぼうこう)について

過活動膀胱(かかつどうぼうこう)とは、膀胱が自分の意に反して収縮してしまう病気です。
膀胱に尿が溜まると、その指令が脳に伝わります。
すると脳は尿意を感じて、排尿するという指令を出します。
そして膀胱が収縮して尿道括約筋が緩んで排尿が行われます。
しかし過活動膀胱になると膀胱と脳との伝達が上手くいかなくなってしまい、膀胱が勝手に収縮してしまいます。
そのため我慢出来ずに漏らしてしまうという切迫性尿失禁が起きてしまいます。

■過活動膀胱の症状

・尿意切迫感(にょういせっぱくかん)
 急に我慢できないような激しい尿意が起こる
・頻尿
・夜間頻尿
・切迫性尿失禁
 尿意切迫感と共にトイレが間に合わないで漏れてしまう



■腹圧性尿失禁の治療法

腹圧性尿失禁の治療法としては、運動療法と手術療法があります。

●運動療法
骨盤低筋訓練で、膀胱や子宮を支えている骨盤低筋を鍛える訓練を行います。
通常だと3ヶ月以内に効果が出てくるといわれています。
骨盤低筋訓練では、尿道の締める機能を改善するため、膣・直腸・肛門周辺を意識的に締めたり緩めたりします。

●手術療法
運動療法で改善がない場合には手術を選択します。
尿道つり上げ術で、尿道をテープでつり上げる手術を行います。

●骨盤低の持続力を鍛える運動(腹圧性尿失禁の治療法)
床の上に仰向けになり、ヒザを立て、足は肩幅に開きます。
ポイントはお腹と脚の力を抜くことです。
次に尿道を恥骨(ちこつ)に押し当てるイメージで尿道・膣・肛門周辺を締め、骨盤低を恥骨側に引き上げます。
ポイントはおしっこを我慢するようなイメージです。 そのまま5秒キープします。

●骨盤低の瞬発力を鍛える運動(腹圧性尿失禁の治療法)
床の上に仰向けになり、ヒザを立て、足は肩幅に開きます。
尿道と膣のあたりを締め、お腹側に引き上げるようにします。
キュッ、キュッ、キュッと3回持ち上げます。
少し休んでまた骨盤低の持続力と骨盤低の瞬発力を鍛える運動を繰り返します。
この運動を組み合わせて10回を1セットとして、1日3~5セット行います。
正しい場所に力が入っているかどうかの確認の仕方としては、お風呂の中で膣に指を入れて運動を行い、背中側から締まっている感触があれば大丈夫です。

■過活動膀胱の治療法

過活動膀胱の治療法としては、薬物療法と行動療法があります。

●薬物療法
・抗コリン薬
・β3作動薬

●行動療法
●生活指導
生活の中で過活動膀胱の原因を取り除くことを行います。
・水分の取り過ぎに注意
・肥満を改善
・便秘を改善
・禁煙をする

●膀胱訓練
尿意を感じた時に直ぐにトイレに行かずに我慢してみます。
最初は5分程度の短い時間で行い、除々に伸ばしていきます。
膀胱をコントロールできるよういします。

■排尿日誌

自分で排尿の記録を付けることで、自分の排尿の状態を把握することができます。
排尿時刻、排尿量、尿意切迫感、尿もれの有無、水分の摂取量などを記録していきます。
24時間記録してみます。

■男性の尿もれ!前立腺肥大症の症状・治療法、頻尿、残尿感、尿切迫感!