しっかり噛んで食べる、咀嚼(そしゃく)することは様々な健康効果につながります。
噛むことがストレス解消、咀嚼で記憶力アップ、良く噛むことで肥満予防、良く噛んで唾液を出すことで歯の病気予防や癌予防にもつながります。




■噛む・咀嚼(そしゃく)することで健康効果アップ

しっかり噛んで食べる、咀嚼(そしゃく)するということは健康増進につながります。
噛むことは特に脳の働きに影響を与えています。
毎日の食事でしっかり噛むことを意識するだけで脳が活性化します。
また認知症の予防にもつながります。
しかし日本人の噛む回数の変化を見てみると、時代が進む事に回数は減ってきています。
現代では戦前と比べても半分以下にまで減ってしまっています。

■噛む・咀嚼(そしゃく)で脳が活性化

噛むとその刺激が脳へと伝えられ、脳の血流量が増加して脳の活性化につながります。
通常、私達が何かを噛むと、歯の根元を覆っているセンサーがその刺激を感知します。
すると噛んだ刺激が信号として、歯から脳へ神経を通って伝わります。
信号を受けた脳は血流が上昇します。
咀嚼(そしゃく)により脳の活動が活発になると、記憶力に影響して認知機能の予防にもつながります。

■咀嚼(そしゃく)で記憶力アップ

脳の中には海馬(かいば)と呼ばれる記憶を司る器官があります。
咀嚼(そしゃく)により脳の働きが活性化することで、その海馬での情報伝達に影響を与えると考えられています。
私達が物事を記憶する作業は、脳の中の海馬という器官が担っています。
ただし海馬は年齢と共に衰えやすいという特徴があります。
年を取ると物忘れが増えてしまうのは、この海馬の衰えが影響しています。
海馬の衰えは、認知症の原因の一つともいわれています。
海馬を働かせるために大切なのが、咀嚼(そしゃく)をして脳の血流を上げることです。
記憶は、脳の中の海馬やおでこの前頭前野が重要な役割をしています。
咀嚼(そしゃく)をすると血流量が上がり、記憶を司る脳の働きが活性化します。

■より硬い物をを噛めば良いというのは間違い

噛むことが良いとなると硬い物を食べるようにと考えてしまいがちです。
しかし柔らかい物でもしっかり噛めば脳は活性化します。
そのため脳は活性化させるため、無理矢理に硬い物を食べる必要はありません。



■高齢者ほど噛む健康効果がアップする

年齢別で噛むことを調査すると、脳の活性化は高齢者の方が大きかったという研究報告があります。
歯がなく入れ歯などの義歯を使用しないと認知症になりやすいという報告もあるので、入れ歯を入れてちゃんと噛むことが大切になります。

■咀嚼・噛むことの健康効果

・肥満予防効果
 良く噛んで食べると脳の満腹中枢が働くので、食べ過ぎを防げます。

・歯の病気を防ぐ
 良く噛むことで唾液が出て、虫歯や歯周病を防いでくれます。

・癌の予防効果
 唾液の中の酵素には、発癌物質の発癌作用を消す働きがあります。

・全身の体力向上
 歯をくいしばることで力が湧く効果があります。

・味覚の発達

・言葉の発音がはっきりする

・脳の発達

・胃腸の働きを促進

■噛むことでストレス解消

人はストレスを感じると、脳の中の扁桃体(へんとうたい)という部分が活性化し、血液中にはストレスホルモンというものが分泌されます。
またストレスに長い間さらされていると、ストレスホルモンが記憶に関係している海馬に影響を及ぼし、記憶力が低下してしまうといわれています。
しかしガムなどを噛んだり、食べ物等をよく咀嚼することでストレス解消につながり、また記憶力の低下予防にもつながるということが分かっています。

■噛む・咀嚼のポイント

・飲み込む前にあと10回噛む
・飲み物を同時に飲まない
・一口の量を少なくする
・早食いを止める
・だらだら食いを止める

一般的には、食事の際に一口30回噛むということが推奨されています。

●飲み込む前にあと10回噛む
食べている間ずっと回数を数えるのは大変なことです。
飲み込むその前に、あと10回噛むということを意識して噛みます。
毎回ではなく、気付いた時に噛むだけで大きな差が出てきます。

●飲み物を同時に飲まない
高齢者は特に飲み込む力が弱ってくるため、つい水やお茶で流し込みがちですが、これでは十分に咀嚼できません。
時間がかかってもしっかり噛んで飲み込み、その後に飲み物を飲むようにします。

●一口の量を少なくする
一度に口の中に入れる量を減らすことで、自然と噛む回数が増えてきます。