ウイルス肝炎ではB型ウイルス肝炎とC型ウイルス肝炎が多くを占めています。
1985年以前生まれの人はB型ウイルス肝炎に要注意。
1990年以前に注射などの医療行為を受けた人はC型ウイルス肝炎に要注意。
肝炎の薬にはインターフェロンというウイルスの増殖を抑制する抗ウイルス薬が使われます。




■ウイルス肝炎について

ウイルス肝炎とは、ウイルスが肝臓に感染して、肝臓で増殖し炎症を起こす病気です。
肝臓癌の原因の80%を占めているのがウイルス肝炎といわれています。
肝炎ウイルスにはA・B・C・D・E型の5種類があります。
慢性肝炎から肝臓癌へ進行するのが、B型とC型の2種類とされています。
肝臓癌の死亡者数は2012年で年間3万人となっています。

■B型ウイルス肝炎

感染者数は約130万人といわれています。
B型ウイルス肝炎の主な感染経路は母子感染です。
1986年、妊婦にB型ウイルス肝炎の感染が判明し、赤ちゃんにワクチンなどを投与して、ほぼ全ての赤ちゃんの予防できるようになりました。

■B型ウイルス肝炎の感染経路

現在のB型ウイルス肝炎の主な感染経路は性行為となっていますが、新たな感染者は減少しています。
つまり1985年以前に生まれた人は、B型ウイルス肝炎に要注意です。

■C型ウイルス肝炎

B型ウイルス肝炎とC型ウイルス肝炎の大きな差は、B型ウイルス肝炎は大人が感染しても慢性化する率は非常に低くいとされています。
しかしC型ウイルス肝炎は、大人が感染して発症すると7割が慢性化してしまいます。
いったん慢性化すると、C型ウイルス肝炎は自然治癒することが100%近くありません。
一般的な健康診断では、肝炎ウイルスは調べません。 そのため自分で血液検査をして調べないと分かりません。



■C型ウイルス肝炎の感染経路

C型ウイルス肝炎の感染経路は、静脈注射など、医療行為での注射器や針の使い回しでした。
しかし1988年に注射器本体や針の使い捨てが徹底され、感染予防に成功しています。
さらに血液製剤などの輸血による感染も多くありましたが、C型ウイルス肝炎が1989年に発見され、その年の11月から献血の血液を検査するなどの予防措置がとられています。

■肝炎ウイルス感染の検査項目

HBs抗原はB型ウイルス肝炎を、HCV抗原はC型ウイルス肝炎の感染をあらわします。
これはウイルスマーカー検査といわれ、一般的な健康診断では検査されないことが多いです。

■肝臓は進行しても自覚症状がない

肝臓は痛みを感じる神経がありません。
そのためウイルス肝炎を発症し、その後肝硬変になっても痛みを感じません。
肝臓癌を発症しても、気付かないうちに手遅れになることもあります。
1988年より前に注射や輸血を受けた記憶がある人は、C型ウイルス肝炎に要注意です。
肝臓は痛みを感じないため沈黙の臓器とも呼ばれています。
そのため気が付いたら非常に進行した肝硬変であったり、肝臓癌であったりする人も多くいます。

■肝炎の治療

肝炎の治療にはインターフェロンという抗ウイルス薬が使われます。
インターフェロンはウイルスの増殖を抑制する抗ウイルス薬で、特にC型ウイルス肝炎の治療に効果があるとされています。
インターフェロンに加えて3種類ぐらいの薬を使用することで、高確率でウイルスを消すことができるようになってきています。
最近では副作用のより少ない薬、効果の高い薬が出て来ています。
大切なことは専門医とよく相談し、患者さんにとって一番良い治療がどういう治療かをよく相談し、治療を受けることが大切になります。