造血幹細胞が白血球になる手前の細胞が癌化したのが急性骨髄性白血病です。
白血病は血液を作る細胞が癌化して起こる血液の癌。
急性骨髄性白血病の治療法には、抗癌剤による化学療法と造血幹細胞移植があり、造血幹細胞移植には骨髄移植、さい帯血移植、抹消血幹細胞移植などがあります。
また移植前の抗癌剤や放射線の量を弱めるミニ移植もあります。




■急性骨髄性白血病(きゅうせいこつずいせいはっけつびょう)について

白血病は血液を作る細胞が癌化して起こる血液の癌です。
私達の骨の中にある骨髄(こつずい)という組織には、血液の大元となる造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)という特殊な細胞があります。
この細胞が分化して私達の体を流れる白血球、赤血球、血小板が作られていきます。
中でも白血球になる手前の細胞が癌化したのが急性骨髄性白血病(きゅうせいこつずいせいはっけつびょう)です。
ここが癌化することで正常な白血球が作られなくなり、その結果血液中の白血球の数が減ってしまいます。
さらにこの癌細胞は骨髄の中で急速なスピードで増殖していき、骨髄は癌細胞でいっぱいになってしまいます。
すると正常な赤血球や血小板まで作りだせなくなり、様々な症状が出てきます。

■急性骨髄性白血病の症状

 ・感染症・発熱
 ・動悸・息切れ
 ・青あざ・鼻血・歯茎からの出血

白血球が減少すると感染症にかかりやすくなります。
赤血球が減少すると酸素が行き渡らずに動悸や息切れなどの症状が出てきます。
血小板が減少すると出血しやすくなってしまいます。

■急性骨髄性白血病の寛解(かんかい)

白血病を発症した時に体の中では、1兆個以上の白血病細胞が骨の中で増殖してしまい正常な血液細胞を作る場を失ってしまいます。
急性骨髄性白血病のでは、抗癌剤によって癌細胞を減らし100億個以下にしていきます。
すると正常な血液細胞を作るスペースも出来るので、正常な血液細胞も作れるようになります。 これを寛解(かんかい)といいます。



■急性骨髄性白血病の治療法

急性骨髄性白血病の治療法としては、抗癌剤による化学療法と造血幹細胞移植などがあります。
約一週間かけて抗癌剤を投与します。
一般的には白血病の細胞の抗癌剤に対する反応性は良いとされています。
その後同様の化学療法を数ヶ月間続けて治癒を目指します。
これを寛解療法(かんかいりょうほう)と言います。
副作用としては吐き気や脱毛の症状が起こります。
また正常な白血球も減少してしまう副作用があるので、うがいや手洗いなど感染予防を行う必要があります。

■造血幹細胞移植

・骨髄移植
 ドナーの骨盤の骨から採取。

・さい帯血移植
 赤ちゃんのへその緒から採取。

・抹消血幹細胞移植
 ドナーの抹消血に含まれる白血球を薬(G-CSF)で増やして移植します。

移植を行う前には、造血幹細胞の破壊、あるいは体内に残っている白血病細胞を完全に死なせてしまうだけの大量の抗癌剤や放射線を事前に移植前処置として行います。
その後に造血幹細胞を点滴で移植します。
3週間ほど経つとドナーの正常な血液細胞が増えてきます。

■HLA

造血幹細胞移植ではHLA(6つの種類)をドナーからもらうときに一致させる必要があります。
HLAは兄弟間で1/4の確率でしか合いません。
他人であると数百人から数万人の確率になってしまいます。
さい帯血移植の場合は、HLAが6つのうち2つぐらいまでが合っていなくても移植が可能とされています。

■ミニ移植

ミニ移植とは、移植前の抗癌剤や放射線の量を移植が成立するだけに弱めて、ドナーの正常血液細胞の免疫反応で白血病を治してしまうという治療法です。

●移植後の免疫反応
 ・皮疹
 ・肝障害
 ・下痢

■白血病の名医(2012年9月時点)

虎の門病院 部長 血液内科
谷口修一(たにぐちしゅういち)先生

■慢性骨髄性白血病、分子標的治療薬、急性転化、造血幹細胞

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