コレステロールは動脈硬化を起こし、心筋梗塞や狭心症の原因となります。
LDLコレステロールは悪玉コレステロールと言われ動脈硬化の原因に、HDLコレステロールは善玉コレステロールと言われ動脈硬化を予防する働きがあります。




■コレステロール

コレステロールは動脈硬化を起こす大きな要因で、心筋梗塞や狭心症の原因となります。
日本人のコレステロールは過去30年で急速に上昇し、そのため心筋梗塞や狭心症も増加しています。

■LDLコレステロール、HDLコレステロール

コレステロールは消化管から吸収されるのと、肝臓で作られるのとがありますが、主に肝臓で作られて血液の中に運ばれていきます。
LDLコレステロールは血管壁の中に入って動脈硬化を作ってしまうため悪玉コレステロールと言われています。
血管の中に入ったコレステロールを回収する機能があるのがHDLです。
HDLコレステロールは動脈硬化を予防する方に働くことで善玉コレステロールと言われています。
LDLコレステロールを上げる原因には、食生活の欧米化、栄養の摂り過ぎ、運動不足などが考えられます。
また肥満、運動不足、喫煙などからHDLコレステロールが下がってしまいます。
中性脂肪も動脈硬化に影響します。
特に肥満、運動不足、栄養の摂り過ぎの状態だと中性脂肪が上がってHDLコレステロールが下がるということが分かっています。

■脂質異常症

・高LDLコレステロール血症 140mg/dL以上
・低HDLコレステロール血症 40mg/dL未満
・高中性脂肪血症 150mg/dL以上

心筋梗塞や狭心症は、脂質異常症だけではなく、高血圧、糖尿病、慢性腎臓病、喫煙、家族歴、男性、加齢といった要因もリスクになります。

■LDL目標値

LDL目標値は最大リスクから低リスクに分かれます。

●最大リスクグループ
最大リスクのグループは、心筋梗塞や狭心症をいままでに起こしたことがある人です。
こういった人のLDL目標値は100mg/dL未満となります。

●高リスクグループ
高リスクグループは糖尿病、慢性腎臓病、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などがる人です。 LDL目標値は120mg/dL未満となります。

●その他の危険因子
性別、年齢、血圧の状態、耐糖能異常、家族歴、低HDLコレステロールなど、その他の危険因子のどれかあるか、いくつあるかということによって高リスクに分類される場合もあります。
この場合のLDL目標値は120mg/dL未満になります。
高リスクの場合のLDL目標値は140mg/dL未満になります。
低リスクの場合のLDL目標値は160mg/dL未満になります。

女性はそもそも心筋梗塞になりにくいということが分かっています。
40代~50代の人達は、男性の場合は女性に比べて3倍~5倍くらい心筋梗塞になりやすいと言われています。
特に閉経前の女性は低リスクになります。
検診の数値だけではなく、それ以外のリスクと合わせて、総合的に将来心筋梗塞になる確率がどのくらいかということを考えて対応する必要があります。



■生活改善ポイント

・適正な体重を保つ
・適正エネルギーの摂取
・塩分制限
・適度な運動
・禁煙

■有酸素運動でHDLコレステロールアップ

ウォーキングなどの有酸素運動をすると中性脂肪が下がったり、HDLコレステロールが上がったりすることが分かっています。
歩けば歩くほど善玉コレステロールのHDLコレステロールが増える効果があります。
1日30分以上、週に3~4回、できれば毎日行うと良いです。
また座ってじっとしているのではなく、なるべく立ったり動くようにしたり、階段を使ったりするなどして、日常生活の中でなるべく活動量をアップさせることも大切です。

■脂質異常症の治療

脂質異常症の治療としては、生活習慣の改善が基本となります。

●LDLコレステロールを下げる薬
 ・スタチン
 ・陰異音交換樹脂
 ・エゼチミブ
 ・プロブコール

●中性脂肪を下げる薬
・フィブラート系薬
 肝臓で中性脂肪が出来るのを抑制し、代謝を促進。
・EPA
 中性脂肪を下げ、血栓の形成を抑える。
・ニコチン酸誘導体
 HDLコレステロールをある程度上げ、中性脂肪を下げる。

■包括的治療

包括的治療とは、高血圧。糖尿病、喫煙などを総合的に管理する治療法です。
・高血圧
 130/85未満(高齢者は140/90未満)を目標に下げて行く。

・糖尿病
 最近1~2ヶ月の血糖値の状態を反影するHbA1cを、
 6.5未満(国際基準6.9未満)を目標に下げて行く。

・肥満
 BMIを22前後にしていく(例:身長170cmは63kgぐらい)。

・禁煙
 たばこを止める。