隠れ脱水による熱中症予防には正しい水分摂取が大切です。エアコンがついていても湿度が低いと見えない汗がどんどん出ていき、隠れ脱水が進行してしまいます。




■隠れ脱水による熱中症

熱中症の危険因子の一つには脱水症があり、身体の水分が足りなくなっている状態があります。
気が付いたら知らないうちに熱中症になっていたというのは、自分自身が除々に脱水になっている隠れ脱水症に気が付いていないのが原因と考えられます。
隠れ脱水とは、自分では気が付かないうちに身体の水分が減ってしまい、脱水症の一歩手前の状態になっていることです。
放っておくと脱水症におちいり、水分不足から汗が作れない状態になってしまいます。
すると体温を下げることができず、熱中症になってしまいます。
気が付かないうちに進んでいるのが隠れ脱水の恐いところです。

■見えない汗と脱水

通常、脱水が起きやすいのは、目に見えるような大量の汗をかいた時です。
しかし隠れ脱水を引き起こす汗はそれだけではありません。
私達は目に見えない汗を絶えずかくことで体温を調節しています。
体重の1%の汗をかくと危険だと言われています。
60kの人なら600gの水分が失われると、嘔吐や微熱などの脱水症状が出る可能性があると考えられています。

■水分不足が死に至る原因

水分が不足すると汗が出なくなり、体温が上がっていきます。
高体温で脳や心臓などに悪影響が出て、めまいなどの症状が現れます。
死に至る大きな原因は、心臓の筋肉が虚血と高温による障害から動けなくなることです。

■アルコールは脱水の原因になる

お酒が入るとエネルギーになり、つまり熱になり、一時的に体温を上昇させ発汗を促してしまいます。



■1日に失う水分量

人が1日に失う水分量は約2.5リットルになります。
この中で約1.3リットルが尿や便として失われます。
約1.2リットルが汗や呼気の目に見えない汗として失われています。

■隠れ脱水を防ぐ正しい水分の摂り方

●水とスポーツドリンクを使い分ける
日常生活では大量に汗をかかないので、塩分を失うことはないので、水分補給は水だけで十分です。
しかしスポーツや肉体労働で大量に汗をかく人は、水分とともに塩分も失われているので、冷たく冷やしたスポーツドリンクを飲むのが隠れ脱水を防ぐのに効果的です。

●一気に飲まず少しずつ飲む
一気にがぶ飲みすると胃腸の負担になり、尿として排泄されやすくなってしまいます。
少しずつ飲むと負担が少なくなり、身体に吸収されやすくなります。

■エアコンと熱中症

エアコンそのものは熱中症予防に効果的です。
エアコンで室内が十分涼しければ体温は上がらず、熱中症の危険は少なくなります。
ただしエアコンをつけておけば大丈夫ということではありません。
エアコンの設定温度を28度にしていても、間取りや日当りによって部屋の条件は様々です。
エアコンは、吸い込む空気の温度やリモコンがある場所の温度から部屋の温度を判断しています。
しかし実際の部屋には温度ムラがあるので、エアコンの風が届かない場所や強い日差しのある場所はエアコンの設定温度よりずっと高くなっていることがあります。

■湿度と隠れ脱水、熱中症

同じ温度の部屋でも湿度によって失われる水分量は違います。
湿度が低い時の方が、より多くの水分が失われます。
汗は蒸発するときに身体から熱を奪い体温を調節しています。 湿度が高いと汗は蒸発しにくく、体温はなかなか下がりません。
しかし湿度が低いと汗はすぐに蒸発して体温が下がります。
温度が高くて湿度が低い場合、見えない汗がどんどん出て蒸発し、隠れ脱水が進みやすくなります。
エアコンを付けているからといって油断は禁物です。
エアコンの使い方や状況によっては隠れ脱水が進行しています。
そのまま水分を摂らずに炎天下に出てしまうと、一気に脱水が進み熱中症になってしまう危険性があります。
エアコンは上手に使えば、熱中症になりにくくなるばかりではなく、節電にもつながります。

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