脳梗塞は血栓により血管が詰まり脳細胞が死んでしまう病です。脳梗塞(のうこうそく)は薬物療法の治療を行い、血栓溶解薬で詰まった動脈を最開通させます。脳梗塞の治療にはt-PAが有効ですが、脳梗塞発症から3時間以内、過去に脳出血歴がない、2週間以内に大きな手術を受けていないなどの使用条件があります。




■脳梗塞(のうこうそく)について

食生活の欧米化などいろんな原因で動脈硬化が進み、脳梗塞が起こる割合が増えています。
脳の血管のカベにコレステロールが溜まり、血管の中が狭くなっている状態が動脈硬化が起こっている状態です。
ここに血の塊の血栓が来て完全に血管が詰まってしまうと、その先に血流が行かなくなってしまいます。
するとその先の脳細胞が死んでしまいます。
これが脳梗塞(のうこうそく)です。
脳のどこの血管で起こったかによって出てくる症状が違います。
脳梗塞(のうこうそく)の疑いがある場合は、できるだけ早く治療して血流を再開することが大切になります。

■脳梗塞の治療法

脳梗塞(のうこうそく)の治療は薬物療法が中心となります。
血の塊を溶かして詰まった動脈を最開通させる血栓溶解薬という薬を使います。
最近ではt-PAと呼ばれる薬が血栓溶解薬として使われ、1時間かけて点滴をすることで治療に使われています。

■t-PAの血栓溶解薬が使える場合

t-PAは劇薬でもあり、安全に使用するにはいくつかの条件があります。

●発症から3時間以内
脳の細胞は、血管が詰まったらすぐにダメになるわけではありません。
いったんは仮死状態になり、なんとかもちこたえていますが、時間が経つと傷みが進んできて、血流が途絶えた先の血管もだいぶもろくなっていきます。
そこに血流が再開すると、血が漏れ出して脳出血が起こる危険もあるため、治療時間には制限がもうけられています。
脳梗塞の症状を疑ったら、1分でも早く救急車で専門の病院にかけつけて、正しい診断を受ける必要があります。

●症状や血液検査、画像検査などから総合的に判断する
早く来院しても、すでにCTやMRIで脳の広い範囲に移行するにつながるような変化が現れているようだと使えません。

●脳出血歴がない、2週間以内に大きな手術を受けていない
過去に脳出血を起こしている人、2週間以内に大きな手術を受けている人にも使えません。
t-PAはすべての患者さんに有効だという分けではありません。
半分以上の人には、t-PAは十分には効かないという限界があります。



■脳梗塞の救急治療

脳梗塞の発症後8時間以内の人には、血管内治療で血栓を除去する治療も可能です。
血管内治療ではカテーテルを足の付け根の太い動脈から挿入して、カテーテルを血管の中を通して脳のところまで持って行きます。
血管内治療は、血管を傷付けてしまったり、穴を開けてしまったりする危険もあります。

■脳梗塞の薬物療法

脳梗塞の薬物療法としては、脳を保護する薬、血が固まるのを抑える薬(抗血小板薬、抗凝固薬)を用います。
これらを早い段階で上手に組み合わせて使ったりします。

■脳梗塞の再発予防の薬

脳梗塞は、一度発症した後に再発することが多い病気です。
そのため再発予防薬として規則正しく薬を服用し続けることも大切になります。
血栓が出来るのを抑える薬としてアスピリンなどの抗血小板薬や、心房細動という不整脈にもよく使われるワーファリンなどの抗凝固薬などがあります。
特に抗凝固薬は、新しい薬がどんどん出て来ていて有望な薬でもあります。

■生活習慣を改善して脳梗塞の再発予防

根本的な原因の生活習慣を改善しないと、脳梗塞の再発リスクが高くなります。
生活習慣もしっかり改善することも大切なことです。
脳梗塞の再発予防というだけではなく、まだ脳卒中になったことのない人の初発の予防という意味でも大切になります。
偏った食事、飲酒、喫煙は動脈硬化に直結するため改善が必要です。
バランスの良い食事を摂り、禁煙をして、飲酒も控えめに楽しむ程度にすることも大切です。

■脳梗塞の危険因子

 ・偏った食生活や過食
 ・喫煙
 ・大量飲酒
 ・運動不足
 ・肥満
 ・高血圧
 ・糖尿病
 ・脂質異常症

■脳梗塞のサイン

 ・顔がゆがむ
 ・片腕が下がる
 ・言葉がなめらかに話せない

脳梗塞の発症から時間が経ってから治療を行っても、脳梗塞の治療効果が十分に出なかったり、時間制限で治療自体を行うことができなかったりします。
そのためにも脳梗塞の症状に早く気付き、直ぐに受診して治療を受けることが大切になります。

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