拒食症は痩せているのに太っていると思い込み極端に食事量を減らしてしまう病、過食症は過食をして吐いたり、また摂食したりを繰り返す病です。




■摂食障害

摂食障害(せっしょくしょうがい)には、拒食症(きょしょくしょう)と過食症(かしょくしょう)があります。
太ることが恐いという肥満への恐怖ということが拒食症と過食症に共通してあります。
また拒食症から過食症へと移行するケースも少なくありません。

■拒食症(きょしょくしょう)について

拒食症(きょしょくしょう)とは、痩せているのに太っていると思い込み、極端に食事量を減らしてしまう病です。
さらに痩せようと思って拒食を続けたり、過剰な運動を続けたりしてしまいます。

■過食症(かしょくしょう)について

過食症(かしょくしょう)とは、過食をして吐いたり、また摂食したりを繰り返す病をいいます。
体重が増えることへの恐怖心から吐いてしまいます。

■摂食障害の年齢層

拒食症(きょしょくしょう)は10代後半から20代前半。過食症(かしょくしょう)は20代以上ということになります。
ほとんどが女性で、最近では小学生や年配の女性も増えてきています。

■拒食症(きょしょくしょう)の症状

 ・体重減少
 ・無月経
 ・低体温
 ・低血糖
 ・低血圧
 ・骨粗しょう症

拒食症(きょしょくしょう)は体重が減ってくるので、それに応じて生理が止まってしまいます。
低栄養状態が持続すると、基礎代謝が下がるので、低体温になったり、低血圧になったり、ひどい場合は血糖値がすごく下がってしまうこともあります。
血糖値が下がると意識を失ったり、非常に危険な状態になったりします。
長期間の低栄養状態のため、骨粗しょう症になったりもします。

■過食症(かしょくしょう)の症状

 ・低カリウム症状
 ・不整脈
 ・月経異常
 ・肝機能障害
 ・歯が溶ける
 ・逆流性食道炎

カリウムは筋肉に必要な電解質で、少なくなると動悸をしたり、不整脈が起こったりします。
月経異常や肝機能異常を合併することもあります。
嘔吐をすると胃液が逆流するので、胃液の酸が歯のエネメル質を溶かしてしまったり、食道炎を起こしてしまったりします。



■拒食症・過食症の精神面への影響

一般的に、拒食症の人は非常に脅迫的になったり、過食症の人は二次的に抑うつになったりします。
他にも自分で自分を傷付ける自傷行為をしたり、アルコールの薬物依存になったり、衝動的な万引き行為を繰り返したりすることもあります。

■摂食障害の原因

詳しいことは分かっていませんが、痩せていることを美徳とするような分化的な背景がある地域に多発していることが言われています。
また自分を過小評価するようなタイプ、様々なストレスが関連して発症すると考えられています。

■摂食障害を発症しやすい人

 ・まじめ
 ・完璧主義
 ・低い自己評価(自分に自信がない)

友人の何気ない一言であったり、就職、結婚、出産、受験、定年、介護、体の変化、人との関わり、離婚など、様々なストレス場面で極端なダイエットに走って発症するとされています。

■摂食障害の治療

摂食障害の治療は患者に応じて行い、身体面と精神面の治療が重要になります。

●身体面の治療
痩せている人は体力の回復が重要になります。
栄養指導を中心とした食事療法を行い、食事を上手く摂れない人には点滴をしたり、入院をして治療をすることもあります。

●精神面の治療
摂食障害の人は10g体重が増えただけでも際限なく体重が増えていくという間違った認知をしています。
そのため認知行動療法により、体重などについて歪んだ知識を正したりします。
摂食障害の人は人間関係の問題が大きいことがあります。
人間関係の再構築を目指したような家族療法や対人関係療法などを行います。
家族療法は、家族と共に解決策を探る摂食障害の治療法です。
対人関係療法は、対人関係に焦点を絞った摂食障害の治療法です。

■拒食症の早期発見のサイン

・極端に体重が減って痩せてきた
・自分が太っていると責めることが多くなる
・好き嫌いが急に増えた
・食べ物を細かく分け儀式的に食べる
・感情の起伏が激しくなる

■過食症の早期発見のサイン

・家の食べ物がなくなる
・よく食べるのに痩せている
・食事の途中や食事直後にトイレに入ってなかなか戻ってこない
・バスルームやトイレで嘔吐物の臭いがする

過食の人は隠す傾向があるので、過食の兆候が見えないことがあります。
また二次的に引きこもったり、抑うつ的になったりする症状が出たりします。