五十肩(ごじゅうかた)は基本的には治る病気です。
治療には長期間必要のため、適切な治療を行っていくことが大切です。
急性期は安静にし、慢性期は適切な運動を行い、回復期は運動療法を積極的に行います。




■五十肩(ごじゅうかた)について

肩には大きく分けて鎖骨(さこつ)、肩甲骨(けんこうこつ)、上腕骨(じょうわんこつ)の3つがあります。
肩関節は肩甲骨(けんこうこつ)と上腕骨(じょうわんこつ)の間の部分になります。
肩の関節周りは、関節包(かんせつほう)で覆われています。
五十肩(ごじゅうかた)は、関節包(かんせつほう)の炎症が主体になっています。
関節包(かんせつほう)が炎症によって拘縮(こうしゅく)し痛みが生じます。
肩の病気は画像診断が最も有効です。
X検査、MRI検査、エコー検査などがあります。
画像検査などで異常が見られないのに痛みがある場合、五十肩(ごじゅうかた)の可能性があります。
肩の神経と腕の外側の神経の大元は同じ神経になります。
そのため腕の外側や指先の痛みとして出ることも多くあります。
五十肩(ごじゅうかた)は基本的には治る病気です。
ただしかなり期間がかかるため、適切な治療を行っていくことが大切になります。

■五十肩の症状

・突然激しく肩が痛む
・腕の外側が痛む
・腕を動かすと痛む
・夜も痛みが続き眠れない

五十肩(ごじゅうかた)と腱板断裂(けんばんだんれつ)を見分けるのは難しく、2つの病気の症状が非常に似通っているという特徴があります。
昼間は腕を動かすと痛みが出るので、無意識のうちに肩のあたりの筋肉を緊張させて腕を動かさないように固定させています。
しかし夜寝ていると筋肉がリラックスして少しの寝返りでも腕を動かすことになり、激しい痛みが起こります。

■五十肩(ごじゅうかた)の痛みの経過

急性期:発症から3ヶ月程度は痛みが激しい急性期になります。
慢性期:急性期の後の3ヶ月から1年程の間は痛みが軽減していく慢性期になります。
回復期:発症してから1年以降経つと痛みがほとんど治まる回復期になります。

五十肩(ごじゅうかた)は治るまでに2年近くかかる病気ですが、適切な治療をしていくことで慢性期や回復期の期間を短くすることが出来ます。



■急性期の五十肩(ごじゅうかた)の治療

急性期の五十肩(ごじゅうかた)の治療は安静が基本となります。
五十肩の急性期に無理に動かしたりすると、五十肩の慢性期での運動療法に影響が及ぶことがあります。
急性期の五十肩(ごじゅうかた)の治療としては、薬物療法や注射療法を行います。
薬物療法では、消炎鎮痛剤(しょうえんちんつうざい)を含んだ飲み薬や貼り薬を用いたりします。
局所麻酔剤・ヒアルロン酸・ステロイドなどを組み合わせて注射療法を行ったりします。
副作用としては、胃腸障害や一時的な血糖値の上昇などがあります。

■慢性期の五十肩(ごじゅうかた)の治療

慢性期の五十肩(ごじゅうかた)の治療としては、運動療法が基本となります。
また痛みに応じて消炎鎮痛剤の量を減らし薬物療法による治療も続けていきます。
急性期に安静にしていたので、肩関節に拘縮(こうしゅく)が起こり少し固くなっています。
それを運動療法を適切に行うことで、肩関節を除々にやわらかくしていきます。

■慢性期に行う運動法

安定した少し高さのある物にヒモをかけて下にたらします。
楽につかめる高さでヒモを左右それぞれ握ります。
痛くない方の腕でヒモを引っぱり、痛い方の腕を引っ張り上げていきます。
少し痛いなと感じる所で止めて力をゆるめます。
これを繰り返します。
5回から10回を1セットとし、1日に4~5セット行います。

タオルを用意します。
タオルを後ろに回して持ちます。
痛くない方の腕で痛い方の腕を引っ張ります。
少し痛いなと感じる所で止めて力をゆるめます。
これを繰り返します。

■回復期の五十肩(ごじゅうかた)の治療

回復期は痛みがほとんど少なくなってくるので、基本的には薬物療法はほとんど必要ありません。
運動療法を積極的に行うことになります。
ラジオ体操などの一般的なストレッチ体操を行うと良いです。

五十肩(ごじゅうかた)治療のポイントは、まず五十肩(ごじゅうかた)と正しく診断を受け、その後適切な五十肩(ごじゅうかた)の治療を長期に渡って行っていくことになります。