目の表面が乾燥して角膜が露出した状態になると目の肌荒れ・ドライアイが起こります。パソコンなどで何かに集中すると、まばたきの数が減少し目の肌荒れやドライアイになります。
背伸びをしてあくびをするだけで目の肌荒れ・ドライアイを解消できます。




■疲れ目と実用視力(じつようしりょく)

視力には普通の視力と実用視力(じつようしりょく)の2つがあります。
疲れ目のひどい人は、その差が激しいということが分かってきています。
通常私達の目は、継続して物を見続けています。
継続して物を見ている時の視力を実用視力(じつようしりょく)といいます。
連続して視力を測ることで、普段の生活でどのように物が見えているか、その変化を調べることができます。

■疲れ目の名医(2012年4月時点)

東京歯科大学 眼科部長 教授
島崎潤(しまざきじゅん)先生

■目の肌荒れ・ドライアイ

目の表面は皮膚の表面と良く似ています。
皮膚の表面は、角質層の上に皮脂がのって表面を守っています。
加齢とともに皮脂が不足して乾燥したりすると、角質層が露出してしまい肌荒れが起きてしまいます。
目の表面も、角膜の上皮細胞の上に涙がのっています。
この涙が角膜の表面を保護しています。
乾燥が進行すると涙の層がでこぼこになり、角膜が露出した状態になって痛みが生じたり、ピントが合わせにくくなったりします。
この状態を目の肌荒れといい、ドライアイともいいます。

■目の肌荒れ・ドライアイが疲れ目の原因

目の肌荒れ状態が疲れ目の原因となっています。
皮膚と同じで目の肌荒れ・ドライアイが悪化すると、角膜の表面が傷付いてささくれ立った状態になり、目の痛みや疲れ目などが起こります。
正常な目だと涙が全体的に均一に覆っていますが、目の肌荒れ・ドライアイがひどくなると角膜の表面が傷だらけになってしまいます。
さらに進行すると角膜潰瘍(かくまくかいよう)で失明の恐れもあります。

■涙の働きで視力と目のピントが維持されている

涙はピントを合わせる上で重要な役割をしています。
目の表面がきれいに涙で覆われていることでピントが合いやすくなります。
目の表面が肌荒れしている人は、涙の層がでこぼこになっていてピントが合いにくくなってしまいます。
それを一生懸命見ようとすると目の筋肉が動き続け疲れ目になってしまいます。
まばたきをすると目の表面に涙が塗り付けられるので視力が上がりきれいに見えます。
しかし目を見続けるでこぼこが段々出来てきてピントが合いにくくなり、視力が下がってしまいます。



■目の肌荒れ・ドライアイの原因

・加齢
・遺伝
・性別(女性に多い)
・薬の影響
・病気(シェーグレン症候群など)
・まばたきの少ない生活習慣

■まばたきの数

通常:3秒に1回、1分間に20回程
読書:6秒に1回、1分間に10回程
パソコン:12秒に1回、1分間に5回程

通常の人は3秒に1回、1分間で平均20回程度でまばたきをしています。
まばたきの少ない生活習慣には、仕事、読書、パソコン、TVゲーム、車の運転などがあります。
何かに集中すると、まばたきの数が減るとされています。
パソコンやTVゲームをすると正常値の4分の1にまでまばたきが低下します。

■コンタクトレンズと目の肌荒れ・ドライアイ

ソフトコンタクトレンズは目の表面から涙の蒸発を促してしまいます。
そのため目の表面が乾きやすく、目の肌荒れ・ドライアイが起こりやすくなってしまいます。
ソフトコンタクトレンズはガードしているように見えますが、目の肌荒れは進行していきます。

■目の肌荒れ・ドライアイのチェック

10秒間まばたきをしないで目を開いていられるかを見ます。
ドライアイの簡便な検査法です。
目を細めないようにして一点を見つめて行います。
痛みや辛さを感じたら我慢せず直ぐに目を閉じましょう。
10秒未満だと目の肌荒れ・ドライアイの可能性があり、5秒未満だと高い確率で目の肌荒れ・ドライアイだと考えられます。

■目の肌荒れ・ドライアイ解消法

背伸びをしてあくびをするだけの簡単な目の肌荒れ・ドライアイ解消法です。
あくびをすることで目の周囲の筋肉の眼輪筋(がんりんきん)を動かし、涙が溜まっている涙腺(るいせん)を圧迫して涙を押し出し、目の表面に潤いを与えて目の肌荒れ・ドライアイを改善します。
さらに背伸びをすることで身体をリラックスさせ、涙の分泌を支配する副交感神経を活性化させ、より涙を出やすくさせます。
この目の肌荒れ・ドライアイ解消法を、起きている間、1時間に1回くらい行います。
目の肌荒れ・ドライアイ対策には目薬も有効ですが、自分の涙の方がより効果的です。