65歳以上の高齢者で、低栄養による痩せていることが問題になります。
間違った思い込みや粗食により低栄養になりがちで骨や筋肉が弱くなり、血管がもろくなり寝たきりになりやすくなってしまいます。




■65歳以上の高齢者は太り過ぎ・痩せていることに注意が必要

生活習慣病につながる肥満はよくありませんが、65歳以上の高齢者については痩せているということもよくないということが分かってきています。
65歳以上の高齢者は、しっかり食べて栄養を摂るということが大切になります。
40代~60代では肥満が多いですが、70歳以降では痩せている人が急激に増加してきます。
メタボが問題となる50代や60代前半までは、肥満、高血圧、糖尿病などの問題のある人が多く、そういう人は肥満解消をするために食事制限をしたり、積極的に治療する必要があります。
しかし65歳を超えてくると、太っていることと同時に痩せていることにも注意が必要になってきます。

■痩せていることと骨や筋肉

元気に歩くためには筋肉・骨・軟骨がしっかりしていることが重要です。
痩せていることは、骨や筋肉が弱っている状態にあるということでもあります。
そのため転倒などちょっとしたことがきっかけで寝たきりにつながりやすいということがあります。

■血清アルブミンとヘモグロビン

血清アルブミンは血液中にあるタンパク質の一つで、主に栄養を運ぶ役割をになっています。
ヘモグロビンは赤血球の中にある鉄を含むタンパク質で、血液中の酸素を運搬する役割をになっています。
どちらも高齢期の栄養を評価する重要な値です。
痩せた人ほど血清アルブミンやヘモグロビンの値が低くなる傾向があります。
このことから痩せた人は体格と同時に栄養状態に問題がある人が多いということになります。

■痩せていると生存率が低くなる

低栄養の状態が長く続くと、栄養素として大切なタンパク質は体内でアミノ酸に分解され、その後筋肉・内臓・血液を作るもとになります。
しかし私達のエネルギーとなるカロリーが不足してくると、本来は体を作るもとになるタンパク質がエネルギーとして使われるようになってしまいます。
すると筋肉・内臓・血液が十分作られなくなってしまいます。
その その結果、病気に対する抵抗力が落ちたり、血管がもろくなったり、ロコモになってケガをしやすくするなど寿命を縮めることにつながってきてしまいます。



■高齢者の低栄養の原因

 ・食欲の低下
 ・食べた栄養が身に付きにくい
 ・病気の影響
 ・間違った思い込み

若い頃から肥満は健康によくないと言われ続けることで、必要以上に粗食になってしまう人が多くいます。
65歳以上では極端な肥満がなければ、しっかりと食事から栄養を摂ることが大切になります。

■65歳以上の高齢者の食事のポイント

理想的には肉と魚は1:1で食べることが大切です。
赤身の肉には、魚では摂りにくい鉄分や亜鉛などの栄養素が含まれています。
ホルモンなどの内臓系には体の機能を調整するミネラルも含まれていて、それぞれとても大切な栄養素です。
高齢者の場合、食事に対してあまり気を使わなくなり、普段からご飯とみそ汁、漬物、野菜の煮物が中心となりがちです。
肉などはほとんど食べないという粗食になりがちです。
肉は牛・豚.鶏という種類がありますが、内臓など様々な部位を食べることが大切になります。

■高齢者に不足しがちな食品

高齢者の場合、牛乳やチーズなどの乳製品をあまり食べない傾向があります。
しかしこれらは骨を作るのに必要不可欠なカルシウムを豊富に含んでいます。
また卵は栄養バランスの良い良質なタンパク質を含んでいて体を作るもとになります。
これらを適量摂ることが大切です。

■高齢者の低栄養

肥満やメタボに対する関心が非常に高くなっていますが、一方で高齢者の低栄養や痩せている問題もあります。
少なくとも65歳になったらむやみに粗食が良いと思い込まず、必要な栄養素を食事からしっかり摂ることが大切になります。